独立FPの独白ブログ

この世界を少しでも美しい姿で後世に引き継ぎたい!

ホモサピエンスの危機

在宅の仕事に身が入らず、PCでお笑いライブの動画を1時間近くも堪能してしまいました。必ず笑えるサンドウイッチマンは本当に素晴らしい!
しかしさすがに笑いつかれたので視聴を終えてネット上をふわふわ漂っていたら、以下の記事を見つけました。

現代の「知の巨人」、ユヴァル・ノア・ハラリ氏(『サピエンス全史』、『ホモ・デウス』、『21Lessons』)、“新型コロナウイルス”についてTIME誌に緊急寄稿!
〈記事内でハラリ氏が記している見解〉
感染症の大流行への本当の手段は、分離ではなく協力だ!
新型コロナウイルスの大流行をグローバル化のせいにし、封じ込めのため脱グローバル化に向かおうとしているさなか、ハラリ氏が本当の対抗手段、真の感染症対策を提言する。
現代の「知の巨人」、ユヴァル・ノア・ハラリ氏(『サピエンス全史』、『ホモ・デウス』、『21Lessons』)、“新型コロナウイルス”についてTIME誌に緊急寄稿!|河出書房新社のプレスリリース

2年ほど前「サピエンス全史」を発作的に買って読み始めたものの、上巻2/3の途中で休止している私ですが、この人がコロナウイルスについてどんなことを言っているのかと強い関心を抱きました。歴史学者であるハラリ氏ですから文章は歴史から始まります。

感染症は現在のグローバル化時代のはるか以前から、厖大ぼうだいな数の人命を奪ってきた。14世紀には飛行機もクルーズ船もなかったというのに、黒死病(ペスト)は10年そこそこで東アジアから西ヨーロッパへと拡がり、ユーラシア大陸の人口の四半分を超える7500万~2億人が亡くなった。
(中略)
1520年には天然痘が大流行し12月までに中央アメリカ全域が大打撃を受け、一部の推定によると人口の3分の1が亡くなったとされている。
1918年にはひどい悪性のインフルエンザウイルスが数か月のうちに世界の隅々まで拡がり、5億もの人が感染した。これは当時の人口の4分の1を超える。

以下、引用分抜粋です

●(グローバル化のはるか昔ですら感染症は世界に広まったのだから・・・)隔離によって本当に自分を守りたければ、中世にさかのぼってもうまくいかない。完全に石器時代まで戻る必要がある。だが、そんなことが可能だろうか?
●世界には基本的な医療サービスさえ受けられない人が何億人もいる。このため、私たち全員が危うい状況にある。
●今日、人類が深刻な危機に直面しているのは、新型コロナウイルスのせいばかりではなく、人間どうしの信頼の欠如のせいでもある。
感染症を打ち負かすためには、人々は科学の専門家を信頼し、国民は公的機関を信頼し、各国は互いを信頼する必要がある。
●もしこの感染症の大流行が人間の間の不和と不信を募らせるなら、それはこのウイルスにとって最大の勝利となるだろう。人間どうしが争えば、ウイルスは倍増する。
●対照的に、もしこの大流行からより緊密な国際協力が生じれば、それは新型コロナウイルスに対する勝利だけではなく、将来現れるあらゆる病原体に対しての勝利ともなることだろう。

地球の隅々まで張り巡らされた情報網を利用して最新情報と叡智を共有し、一致団結してことに当たればきっと最速で世界が救われる可能性がありそうです。反対に自国第一主義と国家同士のメンツの探り合いがいつまでも続くのなら、世界の危機からの脱出は恐ろしく時間が掛かるのかも知れません。
この寄稿文がタイムリーに翻訳で読めることに感謝し、皆さんにもご一読をお勧めします。

web.kawade.co.jp