独立FPの独白ブログ

この世界を少しでも美しい姿で後世に引き継ぎたい!

覚悟するまでの時間

世の中で起こっている災いや苦難を強いられる状況に対して、とりあえず自分自身はその圏外にいると思いたい気持ちは皆さん共通ではないでしょうか。(中にはあえて飛び込む勇者もいるのかもですが・・)
生物としての生体反応であれ人間としての心理的反応であれ、とりあえず自分はその危機とは無縁であると人は思いたいようです。殺人など凶悪事件が起きた時の住民へのインタビュウに「まさか近所で起きるとは思ってもみなかった」と答える人がとても多いことでも分かります。ことが起きる前のまさか自分が・・・の心理はまあ仕方ないとしても、自身がその渦中にあってもなお、他人事としておきたい心理、正直なところ私にもあります。


全世界を襲っているコロナウイルスパンデミックも、何の根拠もなしに「私は大丈夫」という感覚を持つ人は少なくないような気がします。ここまで拡散している現状を知れば、もはや地球上の誰にとっても「他人事」ではないのは自明です。しかしこの災いを自分自身の問題として自覚し、早くから覚悟をもって対応しようとしている人から見れば、なんとも緩い大衆心理にいら立つ思いではないでしょうか。自覚ある人がどれほどいるのかは、この問題の解決に向けて最重要の課題かも知れません。中国の武漢省閉鎖のニュースを聞いた頃の私の感覚は「今日現在の自覚」とはかなりかけ離れていた、つまり恥ずかしながら他人事であったように思います。今ようやく私も自覚に芽生えた感があります。できる限りの努力・我慢をしようと、ようやく覚悟ができたと思っています。 

この時期に平気でこれをやるか?!と思われる蛮行を行った人たちが医療現場の近くに存在したことに多くの人が驚きましたが、悲しいかなそういうことが現実に起きるのです。これからも一定の割合で蛮行が行われるのでしょう。東京都医師会が発したこのメッセージを読み、知らねえよと吐き捨てる輩はどうしてもいなくならないだろうな、とむなしい気持ちになりながら読み返した今夜、東京の感染者は過去最高を記録したのでした。

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