独立FPの独白ブログ

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ウイルスと共生する~恐れずに備える

毎朝、新聞(またはスマホのニュースサイト)を開けば目に入ってくるのは「昨日の感染者数180人!」とか「12日連続して100人超」など東京の新型コロナ感染者の「人数」情報です。その数字を見ては「ものすごく増えてるなあ」とか「少し減ってきたなあ」とか「まだあまり減ってないなあ」などと一喜一憂するのが我々庶民の悲しい毎日です。未解明要素が多い新種のウイルスであり、ワクチンも存在せずだから、科学的根拠無く増えた減ったと大騒ぎするのも致し方ないかもしれないけれど、もう少し冷静に合理的な対応ができないものかと思う気持ちもありますよね。そんな折、PCR検査をもっとやれやれとの論調にブレーキを掛け、過剰な恐怖心に警鐘を鳴らす記事をいくつか見つけました。

その一つは少し前のものですが公衆衛生学の高橋教授の記事です
toyokeizai.net
彼の主張は
「日本国民の少なくとも3割程度がすでに新型コロナの暴露を経験したとみられる」
新型コロナウイルスは、初期から中盤までは、暴露力(体内に入り込む力)は強いが、伝染力と毒性は弱く、かかっても多くの場合は無症状か風邪の症状程度で終わるおとなしいウイルスである」などです。この人の主張を目にしたのは7月の中旬でハッとして急に気持ちが明るくなるような思いでしたが、その時点では「新型コロナをそんなに怖がるな」なんて言ったら「政府の回し者か!」と攻撃されそうな空気でありました。


また、「検査の陽性者=感染者」ではないというハッとさせられる指摘から、あるべき姿勢を問う医師の意見がありました。
gendai.ismedia.jp
「もともと検査の精度自体が高くはない」
「陽性だからと言って感染してるとは限らないし、陰性でも問題ないとも限らない」
「検査総数を増やすより、必要性の高い施設や地域に重点的に検査をするべき」と言います。


そして3つ目が免疫学の奥村教授の記事です。
「日本はすでに、免疫保有者が国民の一定割合に達して収束に向かう『集団免疫』状態に達しており、リスクの高い高齢者施設や病院以外では感染拡大防止対策は不要だ」
nikkan-spa.jp
「もともと検査の精度自体が高くはない」
「陽性だからと言って感染してるとは限らないし、陰性でも問題ないとも限らない」
「検査総数を増やすより、必要性の高い施設や地域に重点的に検査をするべき」と言います。


経済優先、命の軽視、経済活動再開に前のめりだという批判に晒された政府の対策は、彼らの背景にいる経済団体等の権益集団への配慮と、経済的保証への予算配分を少なくしたい本音があると私は思います。しかし、前記のような最近増えつつある「過度の恐怖を戒める意見」を見ていると、公権発動して感染拡大を抑制しろというばかりの主張にも疑問を感じるようになってきました。
コロナを恐れるあまり持病があっても病院から遠ざかり勝ちになったり、家に籠り気持ちも内向きになり不活性が病気を悪化させたり、商売が劇的に萎んでしまい心を病んだり、自死にまで追い詰められたり、そうしたことの方がよほど危険度が高いというこにも合点が行きます。

しかし「あまり恐れるな」の情報に触れるとすぐに調子に乗って「コロナなんてウソさ怖くなんかないさ♬」と能天気にバカ騒ぎに走る極端な輩が増えるという残念な状況もありそうです。それが怖いと思うし、私には同期の近しい友人が亡くなった事実が常に頭の中にありますから、とても能天気にはなれません。


今年のコロナ禍の経験で日本人の衛生感覚には磨きがかかり「マスク必須・手洗い励行」が徹底され、特有の同調圧力が今回ばかりは功を奏して、日本人は結果的に新型コロナウイルスに負けていない状況が出来ているのかも知れません。「どうなっちゃうのか全く分からない」「いつまで続くのか先が見えない」ばかりでは人間の心は持ちません。
「ちゃんと基本的なことを知って、対応策を習慣化して、自己免疫力を高める」暮らし方を実践しつつ日々を送ってゆくようにしたいものです。ウイルスはお化けではない!!