ジャズピアニストの巨星・チック・コリアさんが先日亡くなりました。ニュースに触れてパッと頭に浮かんだのは名曲「スペイン」の冒頭の印象的なメロディでした。
我が家にはレコード・プレイヤーが無いために冬眠状態となってしまったLPレコードが7枚と、CDが6枚あります。演奏しているピアノはアコースティックとエレクトリックがほぼ半分づつ。ソロピアノからアコースティック・デュオ、ヴィブラフォンとのデュオ、ピアノトリオ、そして1枚のクラシックアルバム(モーツアルトのピアノ協奏曲など)もあってとても多彩です。
その中でも発売当時大いに話題となったのが、ハービーハンコックとのアコースティックデュオライブのハイライト版です。(画像は買い換えたCD版)ポンコツ若輩サラリーマンだった私が夢中になって聴き倒していたこのライブは、もう一枚別会社から発売のアルバムがあってこちらも繰り返し聞いていたが、CDを未購入だったことに気付いて急遽買うことにしました。このライブでは二人の巨頭の「対決」というよりも、高度なテクニックと発想がぶつかり合い交じり合う「究極の対話」のイメージの強い非常に楽しい演奏が満載です。途中に「掛け合い漫才」も入ってます(^^♪
1979年の夏に田園コロシアムで行われた「ライブ・アンダー・ザ・スカイ」と銘打った野外ライブで「 CHICK COREA GROUP」を観たこともありました。
当時の彼の音楽は「フュージョン」や「クロスオーバー」などと呼ばれていたと思うが、それは私にとってJAZZへの入り口であったのです。 フォーク、ニューミュージック、ポップスと演歌(カラオケレパートリー)ばかりだった私の音楽生活に、未踏の新ジャンルを追加してくれたのはまさにチック・コリアさんでした。彼のおかげで私は少しづつJAZZを聴くようになり「新宿ピットイン」やら「銀座サテンドール」に時々通ったり、山本剛、山下洋輔、ビル・エバンス、コルトレーン・・・とレコードが増えてゆくことになったのでした。私が妻にプロポーズしたのは吉祥寺の今は無きJAZZカフェでした!!
そういう訳で、チック・コリアさんは私にとっての大恩人なのであります。
良い音楽経験をありがとうございました。心よりご冥福をお祈りします。