独立FPの独白ブログ

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接待問題で思い出す

相変わらず政治家や官僚の無神経会食の話題が尽きませんね、我慢を強いられている庶民の感情を逆なでして何がおもしろいのか!!
少し前に騒ぎとなった総務省官僚の接待問題については、作家の佐藤優氏が「業者との会食についてこんな杜撰な扱いしている省庁は他にはないだろう」とラジオで言っておりましたが、実態はどうなんでしょう。

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別にお金に困って業者にオネダリした訳でも、許認可権に関連する何かの特別扱いを「テーブル越し」に依頼された訳でもないだろう。お決まりパターンの時代劇(おぬしも悪よのお!)でもないんだしね。ただ長年の或いはある時期からの慣習でズブズブの関係になっているだけだろう。問題は接待自体ではなくその「ズブズブ」にあるのでしょう。

 

その昔サラリーマンだった頃、営業社員の私には少なからず接待の機会がありました。もちろん「接待を受ける」ではなく「接待する」側です。普段の接待は主に飲食でしたが特に記憶に残る接待もありました。相手側は大手プラントメーカーの購買部でメンバーは部長、課長、係長、する側は私の所属課の課長、主任、そして平の私と、更に仕入れ先メーカーの社長と専務でした。費用は私たちと仕入れメーカーでの折半だったと思います。ところはゴルフ経験者なら皆知っている有名な「川奈ホテルゴルフコース」での一泊付きゴルフプレイでした。記憶では一泊付きゴルフ1ラウンドで一人当たり5万円から6万円ほどだったように思います。2台の自家用車でお客様を送り迎え、前泊日の夕食後にはしっかり麻雀もしました。川奈ゴルフはなかなかの難コースで私のスコアはガタガタでしたが、20代ペイペイ営業マンとしては結構な高額接待の経験でありました。

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銀座のクラブでの飲食&カラオケのご接待も結構あったけど、私のレベルでは居酒屋で4~5千円、高くてもせいぜい一人1万円~1.5万円くらい、お客さんの部長クラスをこちらの課長が接待するようなケースでは、一人3~4万円の高級クラブ行きもあったと思います。しかし、総務省Yさんのような7万5千円というような高額なのは記憶にありません。

飲食やゴルフの接待以外には年末年始のお中元・お歳暮配りがありました。定番の贈答食品などを車に積み込んで、お客さんの自宅にご挨拶に行くのです。今思うと不思議なのですが、平日の朝から夕方にかけて訪問すると、ほとんどのお家に奥様がご在宅でした。奥様が文字通り「家内」だった、これは時代ということなんでしょうか?

お中元・お歳暮をお届けしたお客さんの中に、ただ一人、贈答品をそのまま開けずに(ご遠慮しますと一筆添えて)返送して来る人がいました。その人は大手プラントメーカーの購買部の課長さんでしたが、こういう方もおられるのだなと感心したものです。いつの時代にも清廉な人物は希少ながら存在するのでしょう。見習いたい。