前回紹介した「もうひとつの日本は可能だ」で内橋氏が追求する「グローバル金融市場の暴走」の象徴的存在が(或いは発信源が)「ウオール街」です。悪魔が棲むというウオール街の本質はどんなものでしょうか?
さて株式投資とか外貨投資とか・・・所謂リスク商品、投資商品と呼ばれる「元本保証されない金融商品」について、それぞれの特性をよく理解して購入していると言える人がどれほどいるでしょうか?
更には、それら金融商品や投資手法の違いをキチンと把握した上で、ライフプランニングの一手段として冷静に合理的に採用していると自信をお持ちの方はおられるでしょうか?
金融業界に限らずいかなる分野についても言えることですが、その商品はそれを利用する者の利便性実現のためにあるだけではありません。多くの商品はそれを販売して生計を立てている者のために存在するという面があるでしょう。そして残念なことに、販売している側の利益確保が優先されてしまい、利用者、消費者の利益が損なわれる事態が少なからず起こっています。
ではどうすればその状況が改善されるのか?
私が最も重要だと考えている解決策は「賢い消費者の増加」です。いかなる国の規制や法改正よりも効果があるのは「誠意を持ってキチンとしていないと全然売れない」という環境です。
金融商品の適確な選択と資金運用手段の見極めのために、(そもそもそれらが本当に必要かどうかの確認も含めて)「金融市場の本質的な事柄」の理解からスタートするべきです。
なぜバブルは繰り返されるのか、株式投資や債券投資のリスクの本質は何か、金融業界のセールストークの裏に何が見えるか、我々庶民はどう行動すれば良いのか・・・これを読めば見えてくるでしょう。市場は非情なり! 何度も紹介してますが、必読です。
- 作者: バートンマルキール,井手正介
- 出版社/メーカー: 日本経済新聞出版社
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