独立FPの独白ブログ

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■保険は反エコ業界かも?


「なぜこんなにも頻繁に書類が変わるのだ」・・・生命保険や損害保険の営業に携わる者たちのあいだではいつもこのことが話題になっています。この4月には生命保険の中でも変額保険関連の契約書類などが改正になります。
ある保険会社では、その前は2月、その前は昨年の12月、10月にも8月にも変更差し替えをしています。つまり、ほとんど2ヶ月ごとに帳票類の差し替えが行われています。緊急用に保管してある各種の用紙や書類はその改正の度に廃棄処分しています。


今回の改正の理由は金融庁の「保険会社向けの総合的な監督指針」の一部改正等というのが直接の原因です。昨年は「個人情報保護法」の施行の影響でかなり大幅な帳票変更が相次ぎましたし、金融商品販売法の施行によっても大幅に書類が変わりました。


その後、生命保険でも損害保険でも問題となった保険金などの不当な不払いという問題の影響や今年に入っての満期返戻金の変動リスクがパンフレットに記載が無かった問題など、とにかく常になんらかの問題が発覚し、つねに書類が改正されているというのが現実です。そうした書類の変更に伴って発生するコストは結局は何らかの形で契約者へのしわ寄せとなるのです。


お役所は当然、「消費者の利益を守るため」に色々手を尽くしているのでしょうし、保険会社も契約者の利益のために、こうしてのべつ書類の訂正や改正を行うのでしょう。お役所や保険会社のだれに聞いても、「契約者保護」のためだというのでしょうが、本当に契約者のためになるのでしょうか。こんなにも頻繁に規定の変更やら書類の改定やらが行われている業界はがほかにもあるのかどうかは分かりませんが、不思議としか言いようがありません。


素朴な気持ちとして、こんなにも資源を浪費していることに罪悪感を覚える日々なのです。もちろん私らなどが文句を言う筋合いではございませんが・・・。


そういえば、生命保険の約款を読みやすく分かりやすくするという改革が近く行われるという予定もあります。
日本で一番読まれない影のベストセラーと言われる保険の契約約款が大きく、分厚くなる可能性があります。これも契約者の利益を守るためなので、資源の消費増もやむを得ないのでしょう、きっと。