独立FPの独白ブログ

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自分で考えるための読書(1)〜小泉改革の本質?

21世紀になれば、なんだか軸がずれてしまったらしい日本の社会、世界の状況が少しは良い方向に向かって行くのではないかと期待を持ったものでした。ところが現実の21世紀のスタートでは、アメリカ同時多発テロ事件という悲惨な出来事に端を発して、世界のそして日本の状況は益々混迷の度を深めるばかりでした。


なんだかオカシイ、何かが狂っている、どうしてこんな事になるのか、世の中一体どうなっているのか、僕らはどうすればいいのか・・・という思いが常に心を被い、そのモヤモヤ感を少しでも解消したい気持ちで飛びついたのは読書でした。


少年時代からほとんどマトモに読んだことの無い経済、社会、政治、思想、歴史などの社会科学関係の本をミステリの合間に読むようになったのです。しかし私の場合、なにしろ基礎が出来ていないので、本格的な専門書などには勿論手が出せません。(たとえ読んでも理解できないでしょうし、そもそも読む気になれません!)


そんな私にとって幸運だったのは、日本では何故か新書ブームが起こっており、社会科学系の入門書、解説本の類が結構出回り始めていたことです。近頃はあまりにも沢山の新書があり過ぎて逆に選びにくいほどになってしまいましたが、古本産業の発展にも助けられて、気軽に色々と読んでみることも可能になっていますので、これも私にとっては幸いなことでした。


これまで「右翼」と聞けば大音量でガナリ立てて都心を走る街宣車しか思い浮かばず、「左翼」と聞けばタオルのマスクで顔を覆って火炎瓶を投げまくる過激派学生の映像しか思い出せないというのが私の実態でした。
しかし、あちらこちらと色々な本を新書中心であれ読むようになって、なんとか主義だとかなんたら理論だのという世界のことが私にも多少はわかって来たようなのです。


そんな、なんとも浅はかなノンポリ思考停止人間の私が、右とは何か、左とは、民主主義、自由主義、社会主義ってなんだ、法律とは、国家とは、自由とは・・・・という色々なことについて感心したり驚愕したり恐怖したりホッとしたりした経緯を、本の紹介と共に恥ずかしながら辿ってみようかと思いつきました。


通販サイトやブログの書評などを読んでいると、非常に沢山の書物を読んでいる、一定以上の知識レベルの読書家達が色々意見を発しているようであり、そんな素養が無い人間はとても入ってゆけないような疎外感を感じたりするのです。
しかし世間一般には、私のように経済思想とか社会倫理とかなど考えたことも無いひとは結構沢山いるはずであり、実は大多数がそうであるような気もするのです。


そういう普通の人達が、基礎が出来ていないからとあきらめてしまうのではなく、ふと読んでみた思想の本などの内容をネタにして、職場の昼休みとか夜の酒場などでなんだかんだと議論をするような世の中になることは、日本を本当の独立国家、民主的な国家にしてゆくための大きな一歩となるのではないだろうか・・・・とまあ、少々大げさに考えているのであります。
そこで、こんな本を読んだらこんなことが少しわかってきましたよということをご紹介すれば、一種の道しるべにもなるのではと考える次第です。


まず初めに紹介する本は、思考停滞・ノンポリ中年の私に『目覚めの一発』を食らわしてくれた、感謝感激の一冊です。郵政民営化について、日本の医療制度について、裁判員制度の是非について、マンション耐震設計偽装について、食の安全について、金融業界の今後について、それぞれの分野の本を読む前に、まずこれから読みはじめて貰いたいと、今でも強く強く望みます。

拒否できない日本 アメリカの日本改造が進んでいる (文春新書)

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