独立FPの独白ブログ

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■保険の切り替え

久し振りにお会いした契約者の方から次のような質問を受けました。
彼女の母上が長年契約していたらしい生命保険について、その保険会社から切り替えのお奨めがあったらしい。あまり興味がわかず、内容もよくわからないのだが、とにかく何度も何度も薦められたのだそうです。(「○○○」という商品名だけを聞いたにすぎず、保障内容などはまったく不明です。)


営業の人がかなり熱心に勧めたということを聞いた彼女は、とりあえづ、変えるのはやめておくように母上に進言したとこのこと。なぜなら、それだけ一生懸命に薦めてくるということは、きっと保険会社にとって有利な商品への切り替えに違いないと思った・・・・というのです。こんな質問に、私は一体どのように答えればよいのでしょう。


ナカミもよく分からないのに切り替えるというのは、止めるべきである。
保険会社が必死になって勧める商品は、今売り出し中の商品であることがはほぼ確実だが、それぞれの事情に合わせた、つまりその人にとって最適な保険である可能性は低いということを、私はお話ししました。


なんといっても、契約者の実情や考え方、家庭環境について充分に話し合った結果としてその商品を持ってきた、というようなことは一切無いのですから、良い商品である確立は、ヨク分からないという意味合いで五分五分でしょう。
『どんな保障にしたいのですか?』 という質問をしないのに持ってきた保険商品など、売りたい商品であるに過ぎず、売りたい商品というのは、多くの場合にお客の実情とは特にリンクしていない商品でしょうから。


とにかく、保険屋の言いなりになることだけは絶対に避けるべきです、とお答えしたところ、彼女は「やはり、そうですよねえ」と納得していたのです。
それにしても、保険屋さんがすごく熱心に勧めるのだから、きっと保険会社にとって都合の良い切り替えに違いないと思った、というこの言葉こそ、この業界の一番の問題点なのであります。