独立FPの独白ブログ

この世界を少しでも美しい姿で後世に引き継ぎたい!

転向か大衆迎合かあるいは単なる延命か

今日のブログ表題は我が首相のことではありません。新聞のことなのです。

自然エネルギー・阻む政官業】〜「電力権益」構造脈々・・・
朝日新聞の朝刊一面トップは「電力の選択:ポスト3.11」という特集記事の第一段で始まっています。自分のことは棚に上げて、叩きやすいところを叩く姿勢は変わっていないとは思います。「マスメディアはもうダメ」と、信奉する内田樹先生が仰るし、もはや期待をしてはいけないようにも思います。


しかし、相変わらず大新聞、テレビのバラエティからの情報をほぼそのまま取り入れている市民が相当数いるらしい日本国においては、やはり新聞がどう書くのかは気になるわけです。
自己棚上げ体質のことはさておき、今朝の記事を読む限りでは、朝日さんは「脱原発」の方向に向きを変えたようにも見えます。少なくとも選択肢だと言っています。


このこと自体は歓迎すべきことと思います。とかく議論を封じ、異論を排除し、一色に染め上げつつ一方向に一斉に動くのが常道という独裁国家のような体制からは、出来るだけ早く卒業しなければマズイ。大切なことは真面目に議論を尽くし、みんなで考えながらより良き社会を目指そうとするまともな「民主的な国」づくりに向かわなければ、僕たちの子どもたち、孫たち、後輩たちの未来は無いのですから。


訪問販売のセールスマンに対して断りにくい、というおとなしい日本人の性格を利用した販売システムゆえに、なんとか存続しているという説もある大新聞。ネットなど新しいメディアとの競合の中で自らの生き残りをかけて、本来のジャーナリズムの姿勢を取り戻そうという気概を持ってくれればよいのですが・・・。


今日の「文化面」にはこれも多分偶然ではなく宮台真司氏のインタビュー記事がありました。
社会のスタイルを「統制と依存」から「自治と参加」へと切り替えるべき時だとの主張。
システムに「依存」していると便利さや快適さは得られるけれども、幸福と尊厳は得られない。
幸福と尊厳は、自分たちが自分たちをコントロールしている感覚が得られて初めて獲得できるものと語っています。強く強く同意します。


このままではいけないと危機感を強くしている「政官業報」の次世代の人たちに期待したいと思います。