独立FPの独白ブログ

この世界を少しでも美しい姿で後世に引き継ぎたい!

■ボブ・ディランもう一つのデビュー盤

フリーホイーリン・ボブ・ディラン

フリーホイーリン・ボブ・ディラン

歌手(シンガー)としてのボブディランのデビューアルバムは以前紹介した「ボブ・ディラン」ですが、シンガーソングライターとしての実質的デビューアルバムがこの「フリーホイーリン」なのです。


日本でも老若男女誰もが知っている「風に吹かれて」を筆頭に、初期の弾き語り中心の代表作満載のすごいアルバムです。大学1年生の時に買ったこのアルバムも、何度も何度も聴いた懐かしくも忘れられないレコードですが、つい最近CDをあらためて買いました。


この中の「風に吹かれて」と「くよくよするなよ」はPPMがカバーして大ヒットした曲ですね。
私は高校時代にPPMの方を先に聴いて覚えてしまったために、私が弾ける「くよくよするなよ」のギターのフレーズはPPMのアルペジオスタイルになってしまいました。
ディランの方の「くよくよするなよ」はギターフレーズも唄もとても難しいのです。(3人の演奏に対してこちらはひとりの演奏なのにです)
死ぬまでに一度は、多少格好よく弾き語りで唄ってみたいものです。


私への影響はともかく、初期のボブディランの曲は日本のフォークシンガー(所謂フォークシンガーです)に物凄く影響を与えました。1枚目に入っている「ウッディに捧げる唄」は故・高田渡氏が「夜風のブルース」でメロディをそっくり借用していますし、3枚目「時代は変わる」の中の「ハッティキャロルの寂しい死」は吉田拓郎氏の「準ちゃんが吉田拓郎に与えた偉大なる影響」のメロディになっています。


そして、ボブディランのこの2枚目のアルバムの最後に納められたトーキングブルース曲「アイ・シャル・ビー・フリー」はディランが敬愛していたブルースシンガー、ウッディ・ガスリーの「ウイ・シャル・ビー・フリー」をつくり変えた曲なのです。こうして音楽は世界をそして時代を巡り続けるのです。
こういうつながりの発見は音楽のひとつの楽しみでもあります。


・・・有名でない画家の作品をモチーフに(というかほぼ模写して)商売をする絵描きさんなどとはまるで異なる精神構造なのですね。なにしろあの人は「パクッテない」と言い張っていますから、ヒューザー社長と同じ完全居直り態勢で、実に感服致します。(脱線)


なお、ボブディランのアルバムを初めて買う方には、直輸入版ではなく訳詩カード入りの日本版をお奨めします。(英語ペラペラの人を除く)