独立FPの独白ブログ

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野沢那智さん逝く・・・

野沢那智さんの訃報を今朝知りました。またひとつの大きな星が消えました。


近頃著名人(特にビッグネームの芸能人)の訃報が多いなあと感じるのですが、これはおそらく自分が結構な年齢になって来ているからなのでしょう。
加齢による記憶力の低下があるにしても、見聞きしてきた出来事や知っている人物、有名人などの記憶の量は、それは若者に比べて多いのは当然で、したがって、「ああ、あの人が亡くなってしまったか」と悲しい思いをすることが多くなるのです。
長生きするほど別れの機会が増える宿命です。


娯楽の選択肢が今と比べて圧倒的に少なかった昭和の私たちには、特に芸能音楽文化の世界の著名人に関しての記憶は強く残っているのでしょう。
思春期のころにインターネットもテレビゲームもパソコンもケイタイも一切存在しなかった世代としては、たとえばラジオの深夜放送に対する思い入れの度合いは比較しようもないほど強かったはずです。


私が中高大学生のころ、所謂フォークの新曲情報などはほとんどラジオの深夜放送から得ていたし、拓郎さんとかチンペイ、高節さんの声は唄う声と同じくらい話す声の記憶が残っています。
フォークシンガー以外のパーソナリティの放送も勿論たくさんあって、みのさんとかヒデ坊とかテっちゃんとか論平さん林美雄(故人)やキンキンなど聞いていました。(曜日によってパックとセイヤング、ANNを渡り歩きました)


しかし、何といっても、深夜放送と言えば瞬間的に思い起こされるのは、ほぼ毎週聞き続けていたはずの「ナッチャコパック」です。その時の空気感がよみがえってくるほどの、強烈な印象がいまだ残っています。記憶に残っているというより、何度も思い出しているのかも。
数年前に復活コンビで放送された特別番組に感動し、スポットでもいいから放送してくれないかなと思っていましたが、とうとうそれは叶わぬこととなりました。


俳優の野沢那智さんのもう一つの顔は吹き替え洋画の声優さん、報道では「アラン・ドロンブルース・ウィリスから「スターウォーズ」のC‐3POまで…多くのスターの声を演じた野沢さん」と紹介されています。
私の中でアランドロンと同様に強烈な印象なのは「0011ナポレオン・ソロ」のイリア・クリアキン(デビット・マッカラム)の声でした。テレビ放送は毎週かかさず見ていたし、映画版もほとんど見ています。ああ、なつかしい。


タレント活動で稼いだお金を劇団活動につぎ込み続けていたと聞いています。映画と庶民の距離を縮め、多くの若者を勇気づけた希有のパーソナリティ、声優の大職人だった野沢那智さん、ありがとうございました。ご冥福をお祈りします。