みんなの世界をみんなの心で・・・
私の息子たちが幼稚園時代に頂いた絵本、「みんなの世界」(岩波書店)から、「議会制民主主義」について触れている部分を抜粋します。
どこの国にも何万、何憶というたくさんの人がいます。子供もいれば年寄りもいます。男もいれば女もいます。そしてみんなで楽しく暮していくために、いろいろのことをしています。
・・・(略)何万何億のひとが思い思いに勝手なことをしたら、それこそ何もかもめちゃめちゃになってだれひとり愉快には暮せないでしょう。そこで、規則というものがあるのです。また、法律というものがあるのです。
一番良い法律や規則とは一番多くのひとがそれが良いときめたものです。こうして決めた法律や規則に従うのが国を治めていくのに一番良いやりかたです。
・・・(略)法律はみんなのためのものですが、何万何億という人が寄り集まってみんなでつくるわけにはいきません。そこで、私たちの代わりになって法律をつくる人を選び出します。その選び出された人のことを国会議員といいます。国会議員は選挙をしてみんなの投票で決めるのです。
投票は20歳になればだれでもできます。お百姓さんも先生もお医者さんも看護婦さんも会社員もお店の主人もコックさんも弁護士もおまわりさんも消防夫も、みんな同じように投票をする権利があります。こうして投票によって法律をつくる人たちを選び出すことが、つまり、私たちみんなが法律をつくる手伝いをすることなのです。
私たちは大きくなったとき、決して投票を怠けたりしてはならないのです。
・・・(略)法律をつくる人たちは私たちみんなの代わりにつくるのですから、その人たちを選ぶときにはみんなが投票しなければなりません。
それについて忘れてならない大事なことがあります。それは、自分の選んだ人が、ほかの多くの人たちの選んだ人たちと違っていてもどうのこうのと言わないことです。いったん投票でそうときまったら、その人たちをみんなで助けてゆくようにしなければなりません。これが、公平な一番良いやり方です。
これは幼稚園児、小学生低学年向けに作られた「岩波の子どもの本」の一冊に書かれている社会人の基本姿勢のお話です。
たくさんの人間がなんとかそれぞれ楽しく暮らしてゆくために、長い年月と大きな犠牲のもとに、懸命になってつくってきた「社会の治め方」。
【公平な一番良いやり方】としてはまだまだ工夫を続ける必要があるけれど、現時点ではこれしかない、つまり現状での最善の方法であると思われる「議会制民主主義」は、みんなの参加が大前提なのです。
どこか遠くの誰ともかかわらない別世界に住んでいるのでない限りは、どうぞみなさん、必ず投票に行ってください。雨が降ろうが絶好の行楽日和になろうが、「みんなの世界」をつくるために・・・。
みんなで考えて、みんなで工夫して、みんなでなんだかんだと言い合いながら、みんなの良い世界をつくってゆきましょうよ。・・・「明日も明後日も期日前投票は可能です」
(おれは選挙管理委員会の回し者か・・)
- 作者: マンロー・リーフ,光吉夏弥
- 出版社/メーカー: 岩波書店
- 発売日: 1982/01
- メディア: 単行本
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