独立FPの独白ブログ

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無関心=無責任?

国民年金保険料の納付率、4年ぶり低下し66・3%に
 社会保険庁は10日、2006年度の国民年金保険料の納付率が前年度から0・8ポイント低い66・3%となったと発表した。
 納付率が下がるのは4年ぶり。社保庁をめぐる一連の不祥事で年金不信に歯止めがかからない中、保険料の徴収が進んでいないためだ。07年度は、年金記録漏れ問題などで納付率がさらに低下すると見られており、社保庁が目標に掲げる「07年度に納付率80%」の達成は困難な情勢となっている。(10日 読売)


「そりゃあ、あれだけ杜撰な役所の対応を見せられちゃあ、年金の保険料なんて払う気になりませんぜ」
・・・ということでしょうか?  
いやいや、私はそれは違うと思いますね。この年金の加入者側の不払い問題は、消えた年金の問題などとは無関係にずっと以前からあったことですから・・・。


国民皆年金などといって「全国民について強制加入であり全国民を対象とする理想的な社会保障システム」と言うことになっている公的年金の本当の中身は、実は結構大変なことになっているというひとつの現れです。
ところで、低所得で年金保険料の納付が厳しいと言う人については、一定の要件のもとで保険料支払いを免除する制度がありますし、減額する仕組みなども用意されています。そうした制度を知っている人がどれほどいるでしょうか?


たとえば我が家の二人の息子たちは20歳になったときから学生対象の保険料免除制度を利用し、面倒くさいと文句を言いながらも毎年きちんと手続きを取ってきました。免除対象となりうる大学生のうち、いったいどのくらいの人がこの手続きを実行したでしょうか。きっとかなりの少数に過ぎないと思います。


要するに、多くの人が年金制度の中味について無関心な姿勢を続けていると私は思うのです。そして結局そうした無関心がとんでもなくいい加減な年金制度の実態を生んでしまっているのだと考えます。国民年金の未納者が33%超であることを知ると、ついつい先の選挙の投票率のことを思い出してしまう悲観的な私です。


転職して自営業となり、かつFPとなったため、年金やら社会保険についての基本を知ることとなった私ですが、サラリーマン時代には給与明細の内容を自分で説明など正直できませんでした。
年金保険料を税金とする、所得税は全員確定申告とする、など、すべて国民が人任せではなく自分で管理し自分で手続きをするような方向にしていくこととが必要だ思います。そうすれば、自分大事な収入の一部がどのように遣われているのかについての関心が深まり、制度の重要性を理解して納付率は高まり、投票率も上がるでしょう。
でも、国民年金の被保険者は基本的に自営業、確定申告しているに人が多いはず・・・すると、結局は個々人の意識レベルも問題とうことなのでしょうか・・・・????