独立FPの独白ブログ

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■規制強化か規制緩和か

★御手洗経団連会長「グリーンメーラーは規制すべきだ」
日本経団連御手洗冨士夫会長は9日、ブルドックソースと米系投資ファンド、スティール・パートナーズ・ジャパンストラテジック・ファンドの株式公開買い付け(TOB)攻防について、「(取得した株式を高値で転売する)グリーンメーラー的動きは企業価値向上の反対で企業を疲弊させる。こうした動きには規制をある程度かけていい。なんらかの規制をしていくべきだと思う」と述べた。
また、御手洗会長はブルドックソースが発動する買収防衛策について「株主総会で認められた防衛策で、株主の意志に従った決定なので正しいと思っている」と述べた。
一方、経済産業省は「スティールを乱用的買収者とした司法判断はファンドが株主向上策を示さないなどの態度を取った結果の話。ファンドそのものを規制する考えはない」などと見解に温度差があり、今後ファンド規制をめぐる議論が本格化しそうだ。
(2007/07/10 サンケイ)


「経営者の労働者選択の自由を侵害している」などといって労働者派遣などの法規制緩和を強く求める経団連会長さんですが、企業の経営権を脅かされる類の規制については強化せよ、とのご発言ですね。経営者の重鎮だとか日本経済界のご意見番だか知りませんが、常に自己利益の追求を優先する、要するにそういうことですね。
(私自身は、自分と家族を守るために、この部分での規制強化には賛成です。会社は「株主だけ」のためにあるのではないからです。)


すべからくどんな業界、どんな団体の長も、その寄って立つ所の利益代表としての立場で発言をしているだけのことなので、本当に世の中のためになるかどうかなどはあまり関係ありません。

改革とは「ルールが変わることで利益を得られる者たちが古いルールを壊せと要求する」というだけの話しである可能性大です。


「構造改革=正義」「規制緩和=生活向上」などという幻想は早く捨て去るべきだということを改めて感じさせてくれた報道でした。