独立FPの独白ブログ

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■景気ってなんだい??

「消費に弱さ」判断継続 2月の月例経済報告

 大田弘子経済財政担当相は19日、景気の基調判断について「消費に弱さがみられるものの、回復している」とする2月の月例経済報告を関係閣僚会議に提出した。好調な企業部門から家計部門への波及が遅れていることから、4カ月連続して同じ判断とした。
 月例報告では、今回の景気拡大局面は61カ月となり、戦後最長を更新したとの認識を示した。
 個人消費については「おおむね横ばい」との個別判断も継続した。所得の伸びが鈍化していることを背景に、「消費者心理が依然としてよくない」(内閣府幹部)という。暖冬で冬物衣料の売れ行きが悪かったほか、パソコンや新車の販売も不振だった。
 一方、企業部門は引き続き好調で、設備投資は「増加している」との判断を維持した。生産も「緩やかに増加している」としたが、情報技術(IT)関連の在庫が積み上がっており「留意する必要がある」という。


一庶民としては、イチイチ突込みを入れたくなるようなニュースであります。


【消費に弱さが見られるものの】
・・・経済政策の最終目的は国民の生活向上ではないんかい!

【企業から家計への好調さの波及が遅れてる】
・・・家計の働き手(つまり従業員)が働くから企業が成り立つのではないんかい!

【設備投資は増加している】
・・・儲けは従業員に回さずにできるだけ設備投資に回したいだけのことでしょうが!


景気回復しているというのが政府の情報操作ではなく、統計上本当のことであったとしてもです、それでも、消費が回復していない景気回復などに本当に意味があるのでしょうか。
家計部門へ波及していない企業部門の好調さっていったい何の意味があるんでしょうか?


経済とは暮らしのこと、国とは庶民の集まり、お金は人が生きるための道具、というような至極当たり前の本来のことがどこかに置きざリにされているような感覚を抱かざるを得ませんね。
とりあえず企業部門が数字として好調でありさえすれば、それでなんとか食ってゆけるような世界に住む人達が存在して、その人達がやっていることだから、こういう発表になるのでしょう。


企業の収益のおこぼれが家計に回ってくる前に、市場だとか競争だとか自由だとかの大義名分の下にできるだけ自分のものにしようとする人達が「生き馬の目を抜くしたたかさで」獲るだけとって、最後の最後にひょっとすると一般市民にも降りてくる。すべてを市場に任せればこういうことになるのです。


収益のおこぼれが降りてこなかった人は、多分「努力が足りなかったのだ」ということなのです。
それが市場原理至上主義です・・・・日本は憧れの「アメリカ型」に一歩一歩近づいているのです。
めでたいめでたい。


徹底した自由主義経済の中では、欲しいものは自分の力で取りに行くしかないのです。
うううむ、どう考えても「野蛮」だなあ。