独立FPの独白ブログ

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■医療保険の悩みどころ

今日は医療保障を主体にした保険加入のご相談。いつものように保険の基本的な考え方、保険と貯金との関係や社会保険との関連などをお話した後に、終身医療保険の具体的な説明になりました。
いくつもの選択肢をひとつひとつ検討してゆく中で、もっとも迷ったのが60日型にするか120日型にするかの選択です。


最近医療現場で入院日数が減少傾向にあるという背景から60日型をというのも妥当な考えと言えそうだし、保険は長期入院のときこそ必要なものという観点からは、120日型が安心という考えもあります。
私もいつも決めかねているこの問題について、医療現場に最も近いお医者さんはどう見ているかはひとつの判断材料です。


先ごろあるお医者様の奥様が医療保険に加入される際にご主人に相談したところ、最近の実情からして60日型でよいとのご意見でありました。このお医者様は消化器科がご専門のベテランの先生です。
ところが、2年ほど前にご契約を頂いたあるお医者様が熟考の末に選んだのは120日型でした。この方は脳外科の先生です。
医療の専門家でもこうして考え方が異なるのですから、FPの私如きにはとても決められることではないのです。コストと給付予想額などの様々なシミュレーションを繰り返したところで、結局はどんな状況が起こるかが想定できない以上は、どんな保険がもっとも得かは誰にも断定できません。


ところで「医療保険に入るな」という主旨の某FP先生の著書が最近発売になっています。
なかなか自信に満ちた物言いですが、この助言に従って医療保険を止めてしまった人が大病をして長期入院や手術を繰り返したとしても、このFP先生が何をしてくれるわけでもありません。(雑誌や本を書いているFPさんは気楽なものであります。)
60日型に入るのも120日型にするのも、医療保険なんか入らないのも、全ては自分で調べて自分で考えて自分で決めるしかないのです。