独立FPの独白ブログ

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⑭すべての商売はリストがイノチ

  • 全ての商売はリストがイノチ

「We live on the lists 」〜私達は名簿のおかげで生きられる。
(敬愛する田中真澄氏の講演ネタです)


保険会社への転職を決意したころに、「プロジェクト100」という用紙を渡されました。ここに、これから保険の営業を始めると想定して、見込み客(セールス対象候補)リストに100名の氏名を書きましょうというのです。極端な話し、そのリストに10人くらいしか書けない者がもしいたとしたら、そのひとは採用されないのかも知れません。


私の前職は中堅商社の営業マンですから、お得意先や仕入先などの人々、職場の同僚、先輩、後輩、そして学生時代からの友人達、子供の友達の両親で多少は付き合いのある人、親戚などなど、なんとかかんとか100人の氏名を書くことは出来ました。実際にその人達全員に保険の話を聞いてもらいに行くことができるとは思えませんでしたが、まあ、なんとか埋めるだけは埋めたというのが正直なところです。


実際に入社後に営業活動を開始してからは、より具体的なリスト作りが日常的な活動の一環として定着することになりました。田中真澄さんの講演の中に「We Live On The Lists.」という言葉が出てきますが、まさに我々はリストのおかげで生きてゆける、という感覚です。
外資系生保マンといったって元々は普通の人間も多いので、どんな相手にでも屈託の無い笑顔と控えめな饒舌さで近づいて行く、生まれついてのセールスマンみたいな奴ばかりではありません。(というより、そういう人の方が稀です)それなりに見栄もあれば恥じらいもあるわけなので、始めの頃は例えば気軽に話しを聞いてくれそうな人ばかりと面会するため、「話しにくそうな」怖そうな人物ばかりがリスト上に残ってしまうことになります。


リストは使い切ってしまうのでは商売になりませんので、お客さんになってくれた人やそうならなかった人も含めて、その方の知人ご友人をご紹介頂いて、リストが尽きないようにするのが訪問販売タイプの営業の常識です。リストがあれよあれよという間に増えていって、アポイントを取る時間も無い、などというスゴイ人も中にはいます。こういう人は、確実に(悪いことさえしなければ)この世界で成功します。


始めに無理やり100名を記した私のリストを3〜4年後に机の中から取り出して、あらためて確認してみたところ、お客さんになって頂けた方の割合は4割弱であったと記憶しています。
自分が直接知っている知人である見込み客を「X(エックス)」その人のご紹介で会えることになった人を「Y」その次の段階を「Z」と読んで、紹介の連鎖をつなげてゆくことが成功への道であるとして「XYZ理論」などと言っておりました。懐かしいなあ。
現実に無限の連鎖で繋がり続けるというのはあまりないのですが、これもあるときふと気になって調べてみたところ、ある人から始まった紹介の連鎖が6段階というケースがありました。


仮に、本当に連鎖が継続できればこれはもう大変なことになります。ある人に2人をご紹介頂き、その2人がまた2人をご紹介・・・というようになるなら、あっと言う間に日本人全部が私の見込み客となるのです。


・・・・あ、これってマルチの話しでしたね。怖い怖い。