独立FPの独白ブログ

この世界を少しでも美しい姿で後世に引き継ぎたい!

■終わってみれば天国と地獄


【決勝戦直前の記事】

ついにジダンがサッカー選手として最後の夜を迎える。4月25日にW杯後の現役引退を表明。いつ終わるとも知れない日々を、自らの力で7月9日まで伸ばした。「W杯の決勝が自分の現役最後の試合なんて、信じられない。でも、ここで重要なのは勝者として終えること。そのために死に物狂いでやる」。2度目のW杯を手にしてスパイクを脱ぐ。ジダンが描く究極のシナリオが完結しようとしている。(7月9日の日刊スポーツ)


【そして試合終了直後】

先制のPKを決め、ピッチを幅広く動きながらワンタッチプレーでイタリアの固い守備を揺さぶり続けたジダン。特に後半から延長にかけてはフランスが主導権を握って何度か決定的なチャンスをつくり、イタリアの攻撃を完全に封じていただけに信じられないシーンだった。引退試合をW杯決勝という最高の舞台で、勝利で飾るはずが110分を戦った末の退場劇。チームもPK戦で屈した。「世界最高」と評された選手が、予想もしなかった形でユニホームを脱ぐことになった。(10日朝の日刊スポーツ)


決戦を前に、フランス国内では「ジダンが決めるぞ!」というフレーズの歌が大人気で8日には急きょCDが発売されたのだそうです。そうした「ジダンの決勝戦」というムードに対しては「サッカーはひとりでは何もできない」という姿勢を貫いていたというジダンですが、やはり想像をはるかに超える重さをその心身で受け止めていたのかもしれません。ガマンしきれずついつい悪癖が出てしまったらしいということですが、やはり、やっているのは生身の人間であって、決して神ではなかったのですね。


イタリアのシュート数は前後半合わせてわずか5本、延長の30分はシュートはゼロ、イタリアらしい後方からの攻め上がりやらどこからでもシュートを放つやらの迫力の攻撃が全く見られず、面白い試合でも素晴らしい試合でもなかったように思いますが、でもイタリアは優勝したのであって、それが全てなのです。それがワールドカップなのですね。


兎にも角にも強豪ぞろいで繰り広げられた世界のサッカーの、清濁含めての物凄さを日本の多くの俄かサッカーファンは脳裏に焼き付けたことでしょう。
そんな中で、我がニッポンはどんなサッカーを目指してゆくのか色々意見を闘わせるのも良いのではないでしょうか。


私個人としては、決して優勝などできなくとも、カッコよく、テクニックも華麗で、非常にアグレッシブで、尚且つ武士道精神にも通じるような潔く美しいサッカーで世界を感心させるようなチームを是非作っていただきたいと思っております。
強ければ良いというのも、ただ一つの価値観であるにすぎませんからね。