独立FPの独白ブログ

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■ライブも自宅が一番!

私がこの数年で聴き始めたクラシック音楽にしろ、最近CDを買い集めはじめた落語にしろ、いづれも、数十年前まではライブに行く以外には味わえないものでありました。
録音とか録画という手段によって、現場に行かずともその演奏や口演をいつでも好きな場所で聴いたり観たりできることは非常にあり難いものですが、本当は実際にライブに行かないといかんかなと思うことがあります。


一昨年の春に当時のめり込むように聞いていたベートーヴェンのピアノソナタを生で味わうために有名なピアニストのコンサートに出向きました。
大変に感動しましたし、やはり行って良かったのは間違いないのですが、それでも、今後も積極的にライブに行くかといえば、それは少々微妙です。


音楽に浸っていると、私はついつい身体を揺らしてリズムに乗るということになるのが普通です。ところがふと周りを見れば、身体を大きく揺らしながら聴いているひとなど、2〜30人にひとりくらいしかおらず〜(みなさんキチンと居住まいを正して微動だにせず聴いておられる)〜、そういうことに気がついてしまうと、自分の動きを意識してしまうことになり、無心で音楽に身も心もゆだねる感覚にはなりません。
体が動くのをガマンして聴くのもなんだかバカバカしく思えます。


また、皆で立ち上がって両手を振り上げながら聴かないといけないようなロックやフォークのライブにはとても行く勇気はありません。
隣の席の人がセキを連発したり、貧乏ゆすりのクセが持っていたりするのも最悪です。
そういうわけで、このごろは、落語もクラシックもフォークもジャズも自宅でヘッドフォーンを使って聴いたり観たりするのが主体なのです。


先日見逃した「志の輔落語〜IN PARCO 2006」を録画したDVDを友人が送ってくれたので、今日3席を聴きました。大変に結構な新作落語であります。
また、このライブの聴衆は私の感じではかなりレベルが高い様子で、妙に元を取るために何が何でも笑ってしまう人もおらず、勘違いの笑いもほとんどなく、気持ちよく観て聴くことができました。


鹿のハクセイを貰った家族の混乱ブリを描く「ディア・ファミリー」など非常によく出来たおはなしで、志の輔さんのセンスと努力に感心するばかりでした。
でも、私の好みからすると、過去10年の集大成として演じた今年のライブの3作よりも、2005年の高座で演じられたママさんコーラスのネタが一番良いと感じました。


こんど、勇気を振り絞って、志の輔さんの古典落語を聞きに行ってみようかな、とちらりと思うのでした。 でもやっぱり抵抗あるなあ・・・。