独立FPの独白ブログ

この世界を少しでも美しい姿で後世に引き継ぎたい!

■聞き損じは話し手の粗相(そそう)

かつてソニーの盛田昭夫名誉会長がお元気な頃にある式典でお話しされた講話を聴いて以来、座右の銘としている幾つかの言葉の中に「 聞き損じは話し手の粗相(そそう)」というのがあります。
こちらの主張したいことが充分に相手に伝達できなかったら、それは伝える能力や努力が足りなかったためだと自戒しなさい、ということなのです。


その話しのなかで引き合いに出されたエピソードは、自社製テレビを世界ブランドに育てる過程でソニーが世界各国で行った色々な戦略の中のひとつでした。
国の気候・風土・生活環境などに合わせた製品を作る、例えば家庭内の照明の使い方、室内の明るさの違いを詳細に分析して、テレビのブラウン管の明るさなどを微妙に調整して作るという話しに私は大変感動したのを覚えています。


君達の仕事(保険を提供する仕事)は相手と直接のコミュニケーションが物を言う職業である。 自分のもつ商品やサービスのメリットを伝えるためには、まずその相手方のチャンネルに自分のチャンネルを切り替えてからでなければ理解を得るどころか情報が到達すらしない。コミュニケーションの達人になりなさい、という励ましだったのです。


どんなに素晴らしい商品やサービスであったとしても、その魅力を伝えられなければ、そしてその商品を手に入れたいと感じてもらえなければ意味が無いのであり、それが実現できないのであれば、それは売り手側の努力不足であると自分を戒めろ、という盛田さんの言葉はトランジスタラジオをアメリカに売り込んだ時の苦労話などと共に強く心に残っているのです。


相手が嫌がるのを無理に買え買えと迫り、ルールを破ってまで買えませんと断れば、ではルールを変えろと平然と言い放ち、ルールは変えられませんと言えば、なんと空爆すら強行するという山賊海賊強盗団の親玉みたいな国には、このように、相手にチャンネルを合わせる発想など微塵もないのでしょう。なあにがフロンティアか・・・。


いつから、あの国はこんなにすさまじい暴力帝国になってしまったのでしょうか。
国民は平気なんだろうか?そこが最大の疑問です。政治家や大資本の親玉はともかく、国民は普通の人間なのだと思いたい。なんとかして下さいアメリカ人様。

しかし、ひょっとして盛田さんのソニーがアメリカの代表的産業の一つである映画会社を買収してしまったことをまだ根に持っていらっしゃるのでしょうか?