独立FPの独白ブログ

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■だってこれが株式投資

ライブドアショック」今日はどうしてもこの話しにななってしまいますねえ。
ライブドア株は急落し、今後どこまで下がるのかはわかりません。
証券取引法違反や粉飾決算などの違法行為で本社や堀江社長も捜査を受けるかもしれません。会社存続の危機にまで発展するかもしれません。
ではライブドア株を購入した人はこうした事態になることを多少なりとも予測したでしょうか。〜もちろん誰もが予想もしていなかったでしょう。


そういうことが起きる確率が低い企業と比較的確率が高い企業の違いはどこにあるのでしょう。「この会社は危ないことをやっている会社です。」と会社案内に書いてある企業はありませんので、もちろんなかなか実情は分かりませんね。
しかし、もし本当のとことろは分からないというのであれば、そもそも投資すべきではないでしょう。少なくとも成長しているからというだけで投資すべきではないはずです。


投資の決定に際しては、その会社の信用度、成長性、株価の適正水準、経営者の資質、企業ポリシーと社会動静との適合性、などなど、見極めるべき項目は非常に多岐にわたりますし、また、それら情報自体の正確さの判断さえも必要です。投資銘柄の選定を仕事としている投資のプロですら、先は簡単には読めないのです。もともと株式投資とはそういうものです。


コンプライアンス体制が確立されて不正などあり得ないと思われる企業、順調に成長を続けている企業、非常に優秀なトップが力を合わせて経営している素晴らしい企業を見つけて、投資をしたとしても、極端な話し、悪意のある第3者が株価を引き下げるために罠を仕掛けるかもしれません。
たとえば食品会社なら「毒物混入事件」でも起きれば先ず確実に株価は急落するでしょう。そういうことは現実にあり得るのです。株式投資とはそういうものなのです。


だからこそ株式投資にはリスク分散が必要です。少なくとも単一銘柄の株式投資は私の考えでは完全なギャンブルとしか思えません。また所謂デイトレードなどの短期売買投資も同じようにギャンブルとしか考えられません。よって、こうしたやり方は趣味の範囲でやるべきもので、趣味の株式投資はFPの扱い範囲ではないと考えています。


投資のリスクとは何なのか、リスク分散の手法とは、どういう性格の資金ならどんな投資が向いているのか、資産の種類とリスクの関係などなど、資産運用や投資はまず基本原則の勉強から初めて欲しいものです。


・・というわけで、先日ご紹介した「ウオール街のランダムウオーカー」に加えて、人はどうしてお金のことについて合理的に判断できないのかという、投資心理学の基礎を知ることの出来る本書をお奨めします。 読み物と考えても結構面白いですよ。



人はなぜお金で失敗するのか (日経ビジネス人文庫)

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