独立FPの独白ブログ

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マイナンバーカードの悲惨

コロナ禍の様々な出来事から分かってしまった日本の残念な真実は数限りない。この経験は是非とも将来に活かしたいものです。(少なくとも自分自身の生き方に関しては・・)
残念なことのひとつに「給付金などの手続きのゴタゴタ」(またはグダグダ)があります。定額給付金のオンライン申請にはマイナンバーカードが必要だと知って、やはり持っておくべきだったと後悔したり、慌ててカードを作った人もいるでしょう。しかし、ここにきて事態が急変、簡便にスピーディに進むはずのオンライン申請より「郵送の方が早い」「郵送でお願いしたい」と言う自治体が現れた。また、オンライン申請は一時中断のところも・・・。

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オンライン申請に不備が多かったり、重複や不正防止のチェックに手間取ったりで、各地で手続きが滞り、実は書類申請の方が早そうだということらしい。もうこれはベタなコントかと思うような事態だ。国のやることはいつも×××××で×××、××が××だから××××なのだ。と言いたくなるのです(筆者自主規制 (^^) )


もう一つ奇妙に思うのは、定額給付金の申請用紙やオンライン申請の入力画面上には「給付を希望しない」というチェック項目があるらしい。なんだそれ?・・・そもそも希望していない人は申請しないのだから、希望するのかしないかを選択して表明する必要はないだろう、って思うでしょ普通。なんでも統計数値で管理したいとかいうことなのかも知れんが、申請の意思がない人の中には郵送しない人が多数含まれているはずだから、統計としても意味が無さそうに思うのですが・・・?なにしろ、この項目一つ加えたことで発生する不備や間違いや余分な手間のリスクを、事前に想定するひとはいなかったのだろうか?本当によおく考えて作成したんだろうか?実に不思議だ。


定額給付金のオンライン申請にはマイナンバーカードの保有が必須条件ですよね。だから持っていない私はオンライン申請は最初から眼中にありませんから、いらいらすることはないのです。ああよかった。
マイナンバーが国の一大政策・大事業としてスタートした頃、おそらく2015年か16年だと思うが、両親がマイナンバーカードを作る手続きに付き合って欲しいと言ってきた。ええ、そんなのやらなくていいのにと思ったが、駅そばの写真屋さんに一人3千円だか4千円だかを支払って証明写真を撮り、やる気満々の父母の要望なので、止む無く指定された区役所の出張所に一緒に出向いて行きました。確か大雨の日だったなあ!!


カード発行の申請書類を懸命に記入し、数十分行列で待たされてやっと手続き開始。その過程ではPCの画面を見せられ、タッチパネルの操作をさせられ、個人情報等を確認しつつ「パスワード」を登録しろと言われる。まあ、面倒くさいと思いながらなんとか設定、登録を済ませたが、我慢しきれずに私は担当者にお聞きした。「こんな複雑な登録手続きを90歳にもなろうという超高齢者が出来ると思いますか?」
すると彼は「そうですよね、私の親はやってません」との答えだったのだ・・・。ったくいい加減にしてくれと苦々しい気分になったのを覚えています。その後、めでたく送られてきた「ピカピカのマイナンバーカード」を両親が使った形跡は一切なく、母は亡くなり、父は要介護者となりました。


お金や手間が無駄になりそうな「利権創出」臭がプンプンのマイナンバーカードに、私はハナから反発しているので、私も家内も未申請のまんまです。よって、定額給付金の申請も書類の到着をただただお待ちしているという訳なのです。給付金を早く受け取れそうと思って、慌ててマイナンバーカードを作った人も少なからずおられるのでしょうが、私は今後とも持つつもりはありません。
利権構造の構築を目指して普及率を上げたい政府は、義務ではないカードの取得を迫るように国家公務員に圧力をかけましたが、それでも保有率は25%程度にしかならず、全国民ではなんと15%(2020年1月)と超低空飛行らしい。


やはり行政・官庁の得意分野は「定期航路の効率的航海」であって、新しい事業の展開には向いていないのでしょうか?残念!