独立FPの独白ブログ

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「蜜蜂と遠雷」は楽しかった!(書評にあらず)

先月の直木賞発表の直前に書店に駆け込み買ったのが、滅多に買わない新刊のしかも2段組にして500頁超の厚手の単行本「蜜蜂と遠雷」です。

蜜蜂と遠雷

蜜蜂と遠雷

 

 恩田さんの小説は10年くらい前に2冊ほど読んだ程度で、この作家のことは忘れかけていましたが、直木賞候補になる前から評判が良かったこの小説に急に興味が湧いての衝動買いでした。前評判通りに直木賞受賞が決定した頃には50ページほどまで読んでいましたが、遅読の私にしては相当のスピードで読み進みそれから10日ほどで読了。とても読みやすく楽しい物語でした。

国際ピアノコンクールで勝ち残りを目指す若き天才ピアニスト達の競争と友情を描き、そして彼らが奏でる音楽を「文章で感じさせる」というちょっと変わった小説です。小学校時代に数年ピアノをやっていたこともある私ですが、悲しいかな数十年の時を隔てて今は全く能力のかけらも残っていません。しかし、クラシックであれジャズであれ、どうもピアノが一番好きだなあと感じるのは、大昔の体験の影響があるのかしら?

コンクールで彼らが演奏する曲はどれも有名曲なのでしょうが、私のレベルでは聞いたことの無い曲も多く、楽曲描写を読んでいても音のイメージが浮かびません。読み進めるうちにどうしてもその曲を聴きたくなることしばしばでした。そんな時、なんとも近頃は便利な時代で、スマホで曲名を検索すれば必ずその曲の演奏を記録したユーチューブにたどり着きますね。それを聴きながら読んだりもして、そういうのも結構楽しかったのでした。

主人公のうちで最も気になっていた天才少年が弾いて喝さいを浴びた「バルトークの協奏曲3番」をちゃんと聴いてみようと思って、久しぶりにクラシック音楽のCDを購入することになりました。

 恩田さんのお陰でCDコレクションが増えました。小説って、そして音楽って、本当にいいもんですね!!