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独立FPの独白ブログ

この世界を少しでも美しい姿で後世に引き継ぎたい!

地球・世界・人類・平和

日常

以前にブログで紹介した「銃・病原菌・鉄」は斬新な視点から俯瞰する人類史、文明史として大変興味深く読み始めたのですが、下巻に移った頃から読み進む速さが鈍り、読了には随分時間がかかってしまいました。やはり、こういう学術的な色合いの濃い本の読書には「慣れ」も必要なのでしょうか?


ともあれ、世界の人々の生活の質の違いや経済格差などは「人種的な優劣」にその原因があるのではない、という著者の強く主張している点は理解できたと思います。


さて、このところ社会科学系、政治哲学系、および筋トレ系(?)などの新書や単行本ばかりで長らく小説を読んでいない私が一種の憧れを抱き続けていたのが高田和明著「ジェノサイド」です。
1年半ほど気になっていたこのベストセラー小説でしたが、帯に書かれたように「一気読み必至」という訳にはいきませんでした。

ジェノサイド

ジェノサイド


内容については各書評にお任せしますが、私の感想としては「スケールの大きなハリウッド映画を見ているような感覚」でしょうか。コンゴのジャングル地帯、ワシントンのホワイトハウス、東京町田の住宅街のアパートなどと場面が移るたびに状況が刻々と変わってゆく。著者の出世作「13階段」のち密な感じの方が私の好みではありますが、たまにこういう壮大なエンターテインメントも良いかな、という感じです。


「銃・病原菌・鉄」で世界の文明発達の長い歴史や大陸間の発展差異のことを思い、「ジェノサイド」で人類の限界と地球の将来の希望のことを思い、感慨に浸っているうちに始まったのがロンドン五輪でした。
200余りの国と地域のアスリート達が集まって平和の祭典が開催されているその同じ時間に、紛争地域などでは残酷にもジェノサイド(大量虐殺)が行われているというこの地球の不条理を頭からとりあえず追い出して、開会式を観た私なのでした。


せめて五輪期間中くらいは世界中の人たちが一瞬でも平和でいられないだろうか?
人類の進化が、人類自身の共食いの回避を可能にすることがあるのだろうか?
ジェノサイドの登場人物である科学者のせりふを一節引用します。

『善なる側面が人間にあるのも否定はしないよ。しかし善行というものは、ヒトとしての本性に背く行為だからこそ美徳とされるのだ。それが生物学的に当たり前の行動なら賞賛されることもない。他国民を殺さないことでしか国家の善は示されないが、それすらもできないでいるのが今の人間だ。』

 
まがりなりにも五輪という祭典が開催できているだけでも良しとすべきなのでしょうか・・・。