独立FPの独白ブログ

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沖縄、原発、TPP問題、すべてに低通するもの

先日15日に、沖縄県宜野湾市で「沖縄復帰40周年記念式典」が開催されました。
新聞テレビの報道を見ると、基地の返還が一向に進んでいないだの、迷走する民主党政権は沖縄を救えないだの、鳩山元首相は普天間問題を混乱させた張本人だのと大合唱です。いつものように自分のことは棚にあげての、ジャーナリズム精神の放棄を恥じてないらしい厚顔ぶり健在です。


以前から私は鳩山さんの考え方、発言はまったく正当だったが、方法論に無理があったのではないかと思っています。日本を覆っているある種の空気をかき回した政治家が、結局は旧秩序を死守しようとする勢力からよってたかって潰されたのだと思っています。
くどいようですが、今一度、内田樹氏のブログから一部を引用いたします。私はこの見方がことの本質を突いているのだと考えます。

そして、久しぶりに、小沢一郎鳩山由紀夫は西太平洋戦略をめぐって「アメリカの虎の尾」を踏んだ。
だが、彼らを「罰した」のはアメリカ人ではなかった。
「アメリカ政府の意思を忖度した日本人」たちである。
「日米同盟基軸」という「呪文」を唱えているうちに「アメリカの国益を最大化することが、日本の国益を守る最良の方法である」という不思議な信憑に陥った人々がいる。
彼らが現代日本におけるエリート層を形成している。
そして、「アメリカ政府を怒らせそうなことをする人々」を血眼になって探し出し、「畏れながら」とお縄にして、うれしげに「忠義面」をしてみせるんである。
何で、そんなことをするのか、私にはよくわからない。
アメリカだってそんなこと、別に頼んでいないのである。
日本の総理大臣が「日米間の国益が背馳する事案」について「日本の国益を優先したい」と言ったからといって「罷免しろ」というような無法なことを、いくら世界の冠絶するスーパーパワーであったにせよ、アメリカが言うわけがない。
内政干渉である。
でも、「鳩山がアメリカが機嫌を損なった以上、ホワイトハウスはきっと総理大臣を替えて欲しいと思っているに違いない」と「忖度」して、引きずりおろしたのは日本の政治家と官僚とメディアである。
これは内政干渉ではない。
アメリカとしては、なんか「苦笑い」状態であろう。
何も言わないのに、勝手に「忖度」して、先様の意向をじゃんじゃん実現してくれるのである。
いや〜、なんか悪いね。別に頼んでいるわけじゃないのに、勝手にこちらに都合のいいようにあれこれと配慮してくれて。
まあ、頼んでいるわけじゃないから、お礼するという筋でもないけどね。
そんなふうにしてことが進んでいる。
ように見える。
内田樹研究室〜【「忖度」するひとたち】より一部抜粋しました)