独立FPの独白ブログ

この世界を少しでも美しい姿で後世に引き継ぎたい!

『銃・病原菌・鉄』〜人類史の壮大なミステリ

北朝鮮の核開発には国を挙げて猛反発し、あまり飛ばないロケットの対応に花見も自粛して何日にもわたって右往左往し、結局は「国防の脆弱性」を露呈してしまった日本。そんなに北朝鮮の核開発が心配なのに、インドなら良いのですか?インドは「平和利用」などのごまかしは一切なく堂々の「核武装拡充」宣言なのです。インドはイランや北朝鮮と違って「民主主義国家」だから良いという理屈があるらしい。鳩山氏のイラン訪問で取りざたされた「IAEAダブルスタンダード」は真実ではないのでしょうか?


この問題を深く追求するまでも無く、現在の世界はあらゆる分野で理不尽な勢力争いが続き、国家的な差別がまん延し、矛盾に満ち満ちています。
エネルギー資源、食糧、領土、通貨、核兵器、軍事基地、国際関係上の地位、排出ガス、貿易協定などなど、各国の権益獲得競争が止まることは無く、ある意味では世界は常に戦争状態であり続けているのです。


世界平和秩序の構築などといくらきれいごとを言ったって、結局は「逆らうなら侵略するよ」という脅しのために軍事力を維持し続けるのは大国の本質だ。そして新興国は結局はそういう大国の仲間入りを目指す。
人類っていうのは進歩しない動物なんだろうか、世界のこの不条理はいったいいつ頃からあったのだろう・・・。

という疑問に対してなにかのヒントが得られるような気がして、それとこの「書名」になんとなく魅せられて衝動買いしたのがこの本でした。
ようやく上巻を読み終えた時点で私は、やはり買って良かった、最後までじっくり読もうと思っています。

現在の世界に広がる富とパワーの「地域格差」を生み出したものとは。1万3千年にわたる人類史のダイナミズムに隠された壮大な謎を、進化生物学、生物地理学、文化人類学、言語学など広範な最新知見を縦横に駆使して解き明かす。・・・待望の文庫化(裏表紙の宣伝文より)

壮大なスケールのミステリロマンを、週末の昼さがりにビールでも飲みながらじっくりと味わうという気分になれる、楽しく読める人類史の名著と思います。
今話題の中公文庫「世界史」の1400円に対して、コストパフォーマンスも良いですね! でもこれを読了したら「世界史」を読みたくなるかも。
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