独立FPの独白ブログ

この世界を少しでも美しい姿で後世に引き継ぎたい!

2012 年頭の誓い

昨年は自然の強大さと人間の弱小さを思い知らされ、その大自然にへばりついて生きる我ら人間の思いあがりにもあらためて気づかされました。
そしてもうひとつ、それ以上に私の心をとらえ続けた思いは、私たちが生れ育った日本という国のカタチが、途方もなく歪んだおかしなものになっていたのだということでした。


原発事故の顛末で次々と明らかになってきた日本の実態、電力業界やその周辺、経産省やら文科省やらの官僚組織、自治体の一部、科学を捨てた御用学者の先生方、そして政治行政業界学会の腐敗を正すどころか、グルになって国民を平気で騙し食い物にするマスコミ業界。
どんな独裁国家をも非難できそうにないような、とんでもない状況に日本はなっていました。多くの犠牲者をともなって、自然からそんな事実を突きつけられたような気がします。


政治家や大企業のトップのひとたちは、実は驚くほどに狭い世界をぐるぐると走り回っている閉ざされた存在であること、報道機関が自身の都合で平気で情報操作を行うことがあることや、権力の暴走を阻止する力など持っていないこと、日本を統治する人たちは決して市民の側に立ってなどいないことを、私は昨年多くの出来事から思い知らされました。悲しいかなこれが現実です。


思えば「難しいことはエライ人に任せておく」というオカミ意識があまりにも強すぎる私たち日本人が、現在のこのような国の状況をつくったのだとも言えるでしょう。


「任せておいて、文句を言う市民」から「引き受けて考えて行動する市民」へと意識を変革することと「空気が支配する社会から知識や科学を基盤とする社会へ」我々がなんとかして変えてゆくこと(宮台真司のアピールより)を本気で考えなければ、本当に日本は早晩沈没するでしょう。浸水は既にかなり進んでいると思います。


お任せ体質から脱却して自己判断を重視するということは、私の仕事である金融商品・保険商品の選択や、ライフプラン作りにも通じる話しです。『保険営業になった知人から熱心に勧められたので、内容も理解せずに生命保険に加入した』と告白するひとがいまだにどれほどいることか・・・。自分の給与明細に記されている社会保険料や税金の仕組みなどを、理解している勤労者がどれほどいるだろうか・・・。


そうした観点からも今年は「ひとりひとりの自立と共生」「まっとうな温かい社会の再構築」のために少しでも寄与することができるように、自分のことは自分で考え自分で決めるという「普通の市民」を応援することに一層努力してゆく決意です。
大切な私の子どもとそのまた子どもたちの未来のために・・・。
今こそ日本人は目覚めなければいけないと思うのです。決して大げさではないと思いますよ。