独立FPの独白ブログ

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政治家はちゃんと議論してください

皆さんは親しい友人と何かについて話していて、意見の違いが明白になったらどうしますか?
アルコールが入っていたりして、つい口論となってしまうこともあるでしょう。でも、次に会ったときにほとんど忘れているような程度の口論なら、友好関係に亀裂が残ることは無いでしょう。


しかし、時には「こいつとは二度と会うことはあり得ない!」となってしまうこともあるかもしれません。そういう場合には、断絶の主原因は「意見の違い」そのものにあるのではなく「意見交換の際の態度」や「意見を述べる言葉使い」にあるのではないでしょうか?
わたしは、このたびようやく辞任表明した菅さんの決定的マイナス要因は「態度」「もの言い方」「仲間の扱いかた」だったと思っています。次の人は、少なくともこの点では前より良くなると思います。


異論反論の無い対人関係などは現実あり得ないのだし、まったく異論の余地の無い集団などは気持ち悪いし恐ろしいカルト集団でしかないでしょう。意見の違いを認識しつつ、妥協できるところは妥協しながら、うまくお付き合いしようとするのが人間です。
仮に相手の誤解や間違いが明白な場合であれば、誠実に丁寧に説得を試みる努力が必要です。


民主党は一枚岩ではないという批判がありますが、一枚岩の政党なんて実際にはないはずです。全ての政党が一枚岩であるのなら、全政党とも代表者一人だけがいればよろしい。国会コストの大幅削減になりますね。


議員というのは議会の構成員であり、議会と言うのは議論の場です。政治家はもっとちゃんと議論をして欲しい。
アメリカ追従こそ国益と言う考えもあるし、原子力技術保有が国際競争上必須という考えもある。しかし、アメリカ一辺倒に見える国の態度が国益を損ない続けているという考えもあるし、原子力(=核技術)の廃絶を訴えることこそが日本の存在価値を高めるという考えもあります。
エネルギーのこと、自衛隊のこと、米軍基地のこと、国際関係のバランスのこと、官僚暴走のこと、検察の問題・・・議論して欲しい。


民主党代表選の新聞報道を見ると「党内の勢力争い」「反小沢か親小沢か」「自分の選挙対策しか考えない議員たち」という単純な数合わせ合戦のように見せようとしています。しかし、実際には民主党のみならず、自民党や他の議員たちも含めて、日本の統治構造上の主導権争いという側面が根底にはあるはずです。(そういう事情があるからこそ、小沢氏は無理やり起訴されたと私は思います。)


異論を排し、一方向に一斉に動かそうとする、邪魔になる勢力についてはいざとなれば国家権力が動員される、この恐怖政治のような傾向は、小泉時代から続いているような感じがします。
その結果が、抜け出せない景気低迷、貧富格差の拡大、社会基盤の崩壊、止められない円高や、周辺国からの挑発への無策、原発事故のあまりにも甚大な被害、などと言う現実に繋がってしまったのだと私は思っています。


3.11以降の様々な出来事は、この基本構造を根本的に変革する必要性を実感させることばかりです。民主党政権がいつまでもつのかどうかということとは関わりなく、次の代表は、日本の統治構造の問題を認識し、日本を正しい民主的近代的国家として立て直そうと言う意思を明確に持っている人物であって欲しいと思うのです。


顔や言葉などの外的イメージだけで高い支持を取り付けてしまうような世論調査など見たくもない。志を持つ政治家は政党の枠を超えて、少ないながらもいると思っています。日本の伝統と文化と国民の心根を愛し、国民の幸せのために尽くしたいと心から考えている政治家を見つけ出す目を養いたいと思います。