独立FPの独白ブログ

この世界を少しでも美しい姿で後世に引き継ぎたい!

民主党への感謝状(1)

戦後初の本格的政権交代に大いに期待し、その後早々と少なからず失望し、でもここで見捨てては元の木阿弥、またまた長期混乱に落ちてゆくよりは産みの苦しみを経て日本の近代化への道筋を見たいと、我慢してもう少し、もう少し・・・と思った私が甘かった。


マスコミの偏向報道にもすっかり慣れて、ジャーナリズム崩壊の現状への怒りもさほど感じなくなってしまった最近の私ですが、そろそろ末期を迎えつつあるらしい民主党政権の皆様へ、ここまでの1年数カ月のご尽力、その功績を讃えて感謝したいと思うのです。


まずはその1。
やはり民主党政権の最大の貢献は「日本の統治構造の歪み」を明確に見せてくれたことでしょう。日本は国民から選ばれた政治家が国民の意思を反映して法律を作り政策を実行してゆくという、民主国家では普通の原理原則が実はほとんど成り立っていないことをはっきりを再確認させてくれました。日本は完全に「官主主義国家」なのだと知りました。


むつかしいことはお上に任せておけばいいんでねえかい、と思う人、実は結構多いのではないだろうか。世の中はそういう仕組みなのだと分かっていれば、それを素直に受け入れ、取られるものを取られ、奪われるものを奪われても、手元にナンボか残れば、それで食って行ければよかんべえ、というのも一つの生き方です。善い悪いは決められない、好きか嫌いかの問題だ。私は嫌いだけど・・・。


そうして、その仕組みを頭と心に叩き込み、長いものにぐるぐる巻かれ、何も言わず、知らぬふりをし、だまってその流れの中でなんとか自分の生き残りを模索するというのも実は立派な戦略なんだね、きっと。
アメリカの属国であれ、人任せ、お上任せ、成り行き任せであれ、生きて行ければそれで良い、というのも一つの価値観だ。私は嫌だけど・・・。


未知の将来に向けて、自分でもよく分からない何かをつかもうとする者の意思よりも、現在明確に具体的に持っているものを手放すまいとすがる者のエネルギーのほうが数段力強いということも知りました。


既得権益への執着は、まともな社会の構築などよりも絶対に優先されるのだ。それが人間なのだろう、悲しいけれど。人はパンだけで生きられるのだ。俺はいやだけど。