独立FPの独白ブログ

この世界を少しでも美しい姿で後世に引き継ぎたい!

「迷走」だって「思考停止」よりはましだ!

どうやら、鳩山さんへの私の期待は完全に裏切られるみたいです。でもこの期に及んでも、ここ数カ月の一連の発言や行動は「こんなに頑張ってみましたが、どうしても移設先が見つかりませんので、とりあえず普天間は閉鎖してください。」とアメリカに申し出るためのアリバイ作りではないか、ということを0.001%ほどは思ったりしている今日この頃です。


普天間飛行場の移設問題について鳩山総理は迷走を続けた挙句の果てに、結局自民党政権下での合意案に戻ってしまった。この8か月の騒ぎはいったい何だったのか!】
というのが多くのマスコミの論調です。
まあ、それは確かにそうかもしれませんが、私は「鳩山総理の迷走」という表現は嫌いです。本質的には国民全てにとっての重要な問題であるはずの国防のことを、自らは意見表明をせずに一人の人物に責任を押し付けているような気がするからです。


現実も知らずに口先で理想を語るオボッチャン総理には何もできないと怒る人もいるようですが、それではその前の総理はどうだったのか。その前は?、そのまた前は?、どうだったのか? 


その前の人などは情報をねつ造してまで強引に始めた米国の戦争を堂々と支持表明し、後方加担までしたわけですが、その人物を選挙で選んだのも日本国民でした。日本人は、行方がどうなろうとも、強烈なリーダーシップで引っ張ってもらうことが好きなのか?あるいは、マスコミがそういう雰囲気を作っているだけなのか?謎です。


それはさておき、自分たちの平和と安全の大問題を、まるで他人事のように野次馬的な立ち位置から批判を繰り返すばかりではまともな現代人とはいえないでしょう。
戦後初の政権交代で私たちが本当に期待すべきこととは、自民党の超長期政権がもたらした「人まかせ主義」「思考停止状況」から脱却して「自分で考え、自分で選び、自分で動く」という至極まっとうな近代人の生き方に我々が脱皮すること、そうした自立した国民を支えるような社会、国に変わってゆくことなのだと思います。
国民が自分で考えて自分で選ぶようになって初めて、自分だけではどうにもならない問題解決を国家、為政者や行政にお願いするというまともな統治の仕組みが動くはずです。


普天間の問題は本質的に移設問題ではないはずです。

  • 普天間飛行場は世界でもまれにみる危険な飛行場なので即刻閉鎖してほしい。
  • 辺野古地区に計画した大規模基地建設は白紙に戻してほしい。
  • 海兵隊のグアム移転と太平洋地域の基地再編計画には沖縄からの大規模撤退を盛り込んでほしい。
  • 自国の防衛政策、国際戦略はできるだけ自国で決定してゆきたいので、同盟国として協議相談をさせてほしい。
  • 国家財政が危機的状況なので「思いやり予算」など在留米軍コストの大幅削減をさせてほしい。

こんなことは下らぬ絵空事ですか?素人の迷いごとですか? でも、国民はそもそも素人です。素人は口を出すなという専門家が、実際には詐欺師かもしれません。素人の国民のためではなく自分の利益の確保、安定のために立ちまわる専門家がたくさんいる事は間違いありませんし。


これまでの数十年間「オンブにダッコ」で甘えに甘えたモラトリアム国家であったことを米国にお詫びして、これからはイッパシの大人の国として(普通の独立国として)頑張ってみたいので、どうかよろしくご指導お願いします。米国債を黙って売ったりはしませんから・・・。


こういうことをアメリカに対して堂々と淡々と丁寧に意見表明をして頂きたいと思います。
諸般の状況からしても、これらはそんなに無理なことでもないように思いますし、久しぶりに意見を言い始めた日本について、大人の国アメリカはむしろ安心して対話をスタートするかもしれませんね。


しかし、こういうことを実現できるようになるためには、鳩山〜平野体制では無理なような感じがします。
政権交代後の政治の健全化のためには、次の選挙で大敗して組織体制が大幅に変わる事が必要だと、民主党支持の知識人が言い始めました。私もだんだんそう思い始めています。