独立FPの独白ブログ

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正しい情報は国民の財産

ようやくの一歩前進です。日本が世界に比して遅れをとっている「民主化」の中でも、かなり重要な課題だと思われる「情報の公開」に関しての大きな前進と言えるニュースです。記者クラブという一種の談合組織?の独占が解かれました。

フリー、ネット記者10人が出席=内閣記者会が開放−首相会見
 鳩山由紀夫首相の26日の記者会見には、フリーの記者5人、インターネットの記者5人が初めて出席した。会見を主催する内閣記者会(日本新聞協会加盟の新聞、通信、放送各社で構成)が専門紙や雑誌の記者に加え、今回からフリーと日本インターネット報道協会加盟社の記者にも開放した。 首相は冒頭発言で、「もっと記者会見は開かれたものにしないといけない。その第一歩を開かせてもらった」と強調。弟の鳩山邦夫元総務相の秘書だったフリー記者から「世界中のジャーナリストに代わってお礼申し上げたい。ありがとうございました」と賛辞を受けた。(26日:時事通信)


私は以前から新聞およびテレビ各社にはそれぞれ拠って立つ思想的背景があるのだと思っていました。
フジTV・サンケイ新聞グループは大変分かりやすい右派系、読売・日テレも保守系、朝日新聞・テレ朝は伝統的に「左派系」で毎日新聞・TBS系は中道リベラル派、という具合に・・・。ところが、そのような考えは浅はかな思い違いだったことに最近私はようやく気付きました。


昨年から今年にかけて執拗なまでに「反民主党政権」「小沢おろし」のキャンペーンを張っているように見えるのは、もともと自民党支持のサンケイ、読売に限ったことではありませんね。大手マスコミ(大新聞とテレビ局)のほとんどがそろって反民主の論調です。その甲斐あって、新政権の支持率は見事なまでに下落しています。(政権運営自体の諸問題が下落原因であることを差し引いてもマスコミの影響は多大です)


それでは、マスコミはみんな自民党支持だったのかしら。マスコミに冷たい小沢氏が嫌いだから?・・・いやいや、それもちょいと違うようだ。前政権における自民党の混迷ぶり、次々とアタマを入れ替えるだけで中身を伴わない底の浅い政権維持の奮闘ぶりを、揶揄し、思いきりこきおろしたのも、当のマスコミだったはずです。では、マスコミはいったい日本をどうしたいんだろうか?


その答えは実は以外に簡単なことなのかも知れません。マスコミは日本をどうしたい、こうしたいなど考えていない。マスコミは自らの既得権益を守りたいし、これまで培ってきたなまぬるい環境をなんとか維持してゆきたいのでしょう。


日本が真の民主的国家になることとか、世界の中での自立性を強化することとか、世界において尊敬される日本になってゆくこととか、そうしたこととは関係なく、優先すべきは我が身の安泰!先の長期政権のもとで構築されて来た癒着構造は「政・官・財」ではなく「政・官・財・報の癒着」だったのです。


大衆に受けやすい(つまり売りやすい)新聞であるためには「常に色々な出来事が次々と起きている状態」がニュースを探す手間が省けて楽でしょう。「小沢対検察」とか「中はバラバラの民主党対自覚のない自民党」などの対立抗争やスキャンダルが湧いて出てくれることが好都合なのでしょう。また「情報の公開」(情報既得権益のひっぱがし)が民主党の掲げる主要政策のひとつであることも、手を突っ込まれたくない一部の官僚組織と同様に反民主の動きにつながるのでしょう。


しっかりと地に足のついた政策をコツコツ実行してゆく聡明な政府や、それと一致協力して国をまとめようとする意気に燃える官僚達の活躍なんて面白くもないし・・・・。要するに「ニュースバリュー」ってやつなのでしょうか。
しょせん彼らも単なるご商売だということを我々は自覚すべきです。


以下は某新聞のサイトに掲げられたものです。
これがどこまで信じられるでしょうか??

【○○新聞綱領】
一、不偏不党の地に立って言論の自由を貫き、民主国家の完成と世界平和の確立に寄与す。
一、正義人道に基いて国民の幸福に献身し、一切の不法と暴力を排して腐敗と闘う。
一、真実を公正敏速に報道し、評論は進歩的精神を持してその中正を期す。
一、常に寛容の心を忘れず、品位と責任を重んじ、清新にして重厚の風をたっとぶ。


新聞は「野球、ゴルフ、サッカーなどの試合結果の確認」と「テレビラジオ番組の把握」と「地域で起きた事件」を知る手段。
テレビはお笑い番組、気楽に観られる情報バラエティ番組、スポーツ観戦と映画鑑賞だけで十分であると割り切るのが良いでしょう。


少なくとも政治や平和や人権の問題、複雑な国際関係などに関する情報は、ゆめゆめ大マスコミを無批判に信じ込むことのないように心がけなければならないと思います。正しい情報は力を持たない市民の基調な財産です。