独立FPの独白ブログ

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本当のことを知ること

社説:日米密約検証 ウソのない外交で信頼を
 戦後の歴代政権が否定し続けてきた日米間の密約について、岡田克也外相が初めてその存在を認めた。検証を進めてきた有識者委員会(座長、北岡伸一東京大教授)の報告書を受けての発言である。併せて公開された関連外交文書は日米安保関係についての第一級の資料であり、こちらも大きな歴史的意味を持つ。
核兵器を搭載した米軍艦船の一時寄港などについて、国民への説明でウソに頼った説明をし続けてきた歴代政権の責任は大きい。外交・安全保障政策は国の根幹にかかわる。今後は、民主国家にふさわしく、事実に即した説明によって国民の信頼を得ていかなければならない。密約検証は政権交代の効果であり、岡田外相の指導力を高く評価したい。(10日:毎日新聞社説)


政権交代後の数か月大新聞を中心にマスコミが発信している政治関連情報は、概ね新政権のマイナスイメージの流布が目的と感じていましたから、久しぶりに新政権の閣僚を「高く評価」する言説が新聞に載って新鮮な印象ですねえ。
それにしても、どこの新聞も「国民をだまし続けた歴代政権の責任は大きい」と報じているけれど、「国民だましを追及する気のないマスコミの重大責任」についての言及はなさそうです。


外交の世界では表に出せない裏交渉や密約がつきものなのは常識であって、それと同時に、時の政権の判断や行動を一定期間経過後に歴史として評価検証することも民主国家の常識です。日本の「国」というものがどういう問題を抱えているいるのか、そういう根本的な問題を一般庶民の目の前に晒したこと、非常に重要な出来事だと思います。密約問題の本質は『国の方針を決めるのは誰なのか』という国家としての根幹に関わるものです。

密約当時の指導者「ある意味評価」…岡田外相
 岡田外相は11日の参院予算委員会で、核持ち込みなどの「密約」を米国と締結した当時の岸、佐藤両内閣の判断は、冷戦下の国際情勢でやむを得なかったとの見解を表明した。外相は「当時の指導者として苦渋の決断をされた。ある意味評価している」と述べた。特に、米軍が朝鮮半島有事で「事前協議」なしに在日米軍基地から出撃できるとした密約(1960年)について、「朝鮮戦争が終わって7年しかたっておらず、事前協議制度に(密約で)穴を開けざるを得なかった」と理解を示した。
 一方で、冷戦終了後は密約の意味が薄れたとし、「今日まで(密約を)引きずったのは怠慢だった」と指摘し、冷戦後の歴代政権の対応を批判した。外相はまた、非核三原則を「鳩山内閣として変えない」と述べた。そのうえで、米軍が核を持ち込む可能性について「米国の戦略変更によって、戦術核は日本に来ない。戦略核を積んだ潜水艦は日本の近海にいない」と説明した。(11日読売新聞)

【下々の者は難しいことなどは考えず、日々の暮らしのことだけに励んでおればよろしい。】
と言ってエリートである《オカミ》が人民を導いてくれるような国に住みたいというのもひとつの考え方でしょう。
【自分たちの社会はみんなで相談し協力して自分たちで作ってゆけるような国にしてゆきたい】というのはもう一つの生き方。
私はどちらかと言えば後者の生き方をしたいと思います。


政権交代後の我々一般庶民は、現在がそういうことを考えるべき非常に重要な時期にあることを知るべきです。
我々が本当のことを知るための、情報公開という大きな大きな改革をこの岡田さんは進めています。「情報の公開」は岡田さんという真面目な政治家の大きな政治課題のようで、政権交代後に真っ先に「記者クラブ以外のジャーナリストへの会見の開放」も行いました。


今回の密約問題についての記者会見も「当然にフリーランス記者も含めた形で」3時間以上にわたって行われたそうです。そして、その模様のほとんどすべての内容を見ることができるようになっています。是非一度、外務省のWEBサイトを覗いてみては如何でしょう。きっと何か感じるものがあると思います。
外務省: 報道・広報