独立FPの独白ブログ

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世界と日本の見方・・をお勉強

17歳のための世界と日本の見方―セイゴオ先生の人間文化講義

17歳のための世界と日本の見方―セイゴオ先生の人間文化講義

最近書店でちらほらと見かける書名に「14歳のための」とか「17歳からの」というのがありますね。若い人向けに書きましたというだけではなく「わかり易く要点をまとめている一種の入門書、または啓蒙書です」というアピールのようにも思えます。
書名はともかく松岡正剛というひとがいて、たくさんの文化論に関する著作があることを知り、ちょっと興味を感じて読んでみたのがこの本です。


最近ミステリ小説をめっきり読まなくなってしまっている私なのですが、その原因は「現実社会に無数に存在するミステリ」のほうに心を奪われているためだと気づきました。私たちの暮らしている世間、社会、国家、世界、宇宙には無限にミステリが詰まっています。どこに目を向けてみても、よく分からないこと、知らないこと、不思議なことだらけですね。


今や何種類あるのか不明なほどにたくさん発行され続けている「新書」のおかげもあって、近頃はそうした現実のミステリについて、つまり文化、歴史、思想、宗教、政治、文明対立などのことを気軽に知ることができるようになりました。


本書は新書ではなく1700円(+税)の単行本ですが、大学1年生向けの「人間文化概論」的講義を元にまとめられたので、内容の深さの割には大変分かりやすく親しみやすいものになっていると思います。


「世界と日本をめぐる意識や文化が歴史的にどのように発生し、変化し、様々な対立や融合を生んできたのか」を語ってくれています。西洋と東洋の違い、宗教による社会の違い、歴史の流れや文化の変遷が今の世の中にどのように影響しているのかを知るのは非常に重要、かつ面白いと感じました。


そして、これからの世界をどう考えてゆくべきなのか、世界に平和は在り得るのか、人類はどのに向かうの、我々の幸福はどういうものなのか・・・を考えるための基礎的知識を考え方を学ぶよき基礎教材といえそうです。