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独立FPの独白ブログ

この世界を少しでも美しい姿で後世に引き継ぎたい!

村上さんは一冊も読んでいませんが…

ライフプラン

村上春樹氏の最新作「1Q84」が一大ブームとなっているようです。沢山の予約が集まったため発売前から増刷が決まったなどの報道もありました。(聞けば新潮社の印刷部数はいつも抑え気味なのだそうですが…)
発売当初は平積みで置いていた大型書店でも、今では殆ど在庫がはけてしまい、かろうじて残っているのは下巻のみという状況になっているようです。(いくら村上春樹ファンと言えども、まさか下巻だけ読むという訳には行かないでしょう。)


村上氏は2月中旬にイスラエルの文学賞エルサレム賞」の授賞式で記念講演をしましたが、この講演は実に素敵な内容で、多くのひとの共感を呼んでいたはずです。また、その直後の新作発表では何故か内容が一切明かされなかったことも重なり、コアなファンを中心にブームが起きたのでしょう。恥かしながら村上作品は一冊も読んだことがないし、基本的にブームには何故だか乗れない性格の私ですら、さすがにちょっと興味をもってしまいます。


波が波と重なって大きな波を作るように、時として話題が話題を呼んでブームはどんどん大きくなります。全ての業界の全ての経営者はなんとか自らのビジネスでブームを起こしたいと考えているはずですね。
しかし私は、できればブームが起きないほうが良い業界もあると思っていますが、その筆頭は金融業界です! 
金融商品営業の世界では「適合性の原則」とか「消費者保護の視点」とか、キレイごとが言われ続けておりますが、いつまでたってもキレイごとはキレイごとでしかありません。「とにかく売れれば良い」の姿勢が改まることはあるのでしょうか?


例えば「不動産投資信託」がブームとなると、乗り遅れるなとばかりに多くの金融機関がその商品開発を急ぎ、我先にと売り上げ増進に邁進します。不動産に投資して収益を狙うのですから、当然のことながら優良な将来性のある収益の見込める不動産を見つけてきて、投資対象とするはずです。しかし営業現場では、ブームの波に乗ってとにかく売れればよいという営業事情が優先され、不動産の価値自体の査定を適当に済ませて、とにかく商品化を急いでは売ってしまう、というようなことが結構あったように思われます。
昨年あたり、杜撰な不動産査定が目にあまるとうことで証券会社が行政処分を受けたという報道を何度も目にした次第です。


こういう具合になると、商品自体の本当の価値とは無関係にブームに乗った商品であれば何でも売ってしまう、そして買う側も本当の価値の検討をおろそかしにて、ブームになっているものなら買ってしまう、という流れが出来てしまいます。
そのような中身はスッカスカで、みんなが買っているらしいからみんなが買いたがる流行の投資商品がまかり通る世界では、残念ながら「サブプライムローン」問題などは必然と言わざるを得ないのでしょう。
現在の世界金融不況は「ホントはおかしいんだけどなあ」という普通の感覚を知らぬ振りをし続けた結果でもあるのです。


そもそもどんな金融商品もバブルを生む可能性があり、全ての金融商品は多かれ少なかれ何がしかのバブル的な存在であるのだという大原則を、なるべく早く身につけて、どんなブームに接しても冷静に涼しい顔でやり過ごせるような大人に早くなりたいと思うのです。


それはさておき、どうしたわけか一冊だけ本棚に置いてある「風の歌を聴け」でも読んでみようかしら・・・・村上春樹ってそんなにいいの??