独立FPの独白ブログ

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過ぎた時間は戻ってこない

菅家利和さんと免田栄さん、冤罪撲滅へ共闘誓い合う
栃木県足利市で1990年、当時4歳の女児が殺害された「足利事件」で無罪が確定的となり釈放された菅家利和さん(62)と、元死刑囚として初の再審無罪を勝ち取った福岡県大牟田市の免田栄さん(83)が5日、面談し、冤罪(えんざい)撲滅へ「共闘」を誓い合った。
 免田さんは、菅家さんが東京拘置所にいた時に数回、激励に訪れており「喜びを分かち合いたい」と面談を求めた。東京・霞が関弁護士会館で顔を合わせると、免田さんは、「元気そうで何より。正しい者は最後に勝つ。自分のやっていることに信念を持ちなさい」と激励。菅家さんは「協力して、冤罪で困っている人を助けましょう」と応じた。(6月6日 読売新聞)


もしも冤罪で長期間自由を奪われた人の心の中を知る術があるとしたら、私には正気で居られる自信はありません。
自由を奪った役人達への心を焦がすような恨み、怒り、自白してしまったことへの後悔と、元に戻せない現実への焦燥感、真犯人を追えないことの悔しさ、・・・想像を絶する不条理世界としか言いようがありません。


警察の教育資料のなかには「取調官は有罪の確信を持って(被疑者を)取り調べること」と明記されている、ということですし、検察庁は「検挙した以上は100%有罪を目指す」のであり、現実に99%が有罪になるそうだし。(では裁判とは何なのでしょうか?)


裁判員制度が良かれ悪しかれ始まってしまった以上、裁判員になるひとには、このあたりの事情をよく知っておいて欲しいと思うのです。
いったい、過去にどれだけの人が冤罪を晴らせずに死んでいったことか!
少なくとも「自分でやったって言ってるんだから有罪でいいでしょ!」などというアホなことにはならない事を祈ります。


刑法の常識や警察の取調べの手法や検察官僚の実態や裁判官の良識、などを勉強するつもりのない人でも、最低限、何冊かの推理小説くらいは読んでおいて欲しいものです。どんなにつまらない推理小説でも「本人が言っているから犯人だ」なんていう筋立ては幾らなんでもないでしょうから・・・・。


とりあえず、次の3冊だけは強くお奨めしておきます。


これらの読書感想文を裁判員採用の条件にしたらどうだろう??