独立FPの独白ブログ

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「かんぽ」の「かん」は「簡易」のかん

簡保不払い、最大80万件も 公社時代の契約点検
 かんぽ生命保険は7日、旧日本郵政公社時代の簡易生命保険の契約で、特約保険金などの不払いが最大80万件に達する可能性があることを明らかにした。契約者から請求がないため支払っていない未請求も、最大60万件に上る恐れがあるとした。同社の山下泉社長が7日の参院総務委員会で、共産党の山下芳生氏の質問に答えた。
 旧郵政公社時代の保険契約は、独立行政法人郵便貯金簡易生命保険管理機構」が引き継ぎ、かんぽ生命は支払い状況の点検作業を受託している。2003年4月以降に保険金の支払い請求があった1250万件を対象に、支払い漏れなどがなかったかの確認作業を進めている。今後不払い契約者を特定して通知するが、作業には相当な時間がかかる見込み。(01:37)


民間の生命保険業界、損害保険業界で「大量の不当不払い」が発覚し社会問題ともなったのは数年前のことですが、監督官庁の指示などを経て、業界では商品構成、手続き事務、販売体制、各種書類などあらゆる部門で様々な改正、変更が行われてきました。販売サイドも色々と大変でしたし、保険会社の社員の皆さんも労働時間の増加を含めて非常に重い負担があったはずです。(当然必要なことなのですが)
保険業界ではこの不払い発覚をきっかけに広範囲にわたる諸問題が次々と出てきたのです。
「かんぽ」ではどうなのでしょうか?



「郵便局の簡保」は民間保険会社とは異なり金融庁の管理下にないので、本当はほぼ同じ内容の保険商品を多く販売し保有しているにも関わらず、この動きにはまるで無関係であり続けていたわけですね。本質的には同じ問題として国が管理すべきものであっても、所轄官庁が違えばそうは行かないのです。これが所謂「縦割り行政の弊害」というものでしょう。
民営化とか自由化とかはミクロの話です。本当に必要なのはマクロの「日本の統治機構」そのものの改革です。