独立FPの独白ブログ

この世界を少しでも美しい姿で後世に引き継ぎたい!

『本当のこと』

「皆が本当のことと信じ込んでいること」が「本当のこと」であるとは限らない】という事実を私は自分の仕事を通じて実感しています。生命保険商品などは、このことを象徴する代表格と思われます。(それはさておき・・・)


世の中の出来事(の報道)や言説、社会活動上の様々な情報を、無条件に受け入れることは非常に危険なことだと私は思います。しかし残念ながら無批判にそれらを受け止め、信じ込んでしまう人の如何に多いことかと驚愕するばかりです。


日常流されている情報は一般に情報提供手段を持っているひとや集団が流している訳ですから、その人達あるいは集団自体の利益に反するような情報が流れにくいはずであることは明らかです。よく考えてみれば、政府とか官庁とか大マスコミが流す情報をそのまま知識として取り込んで生きてしまっている私たちの頭の中が非常に心配になってしまうのです。


情報を流す能力をもつのは、つい数年前までは行政機関、マスコミ、大企業などにほぼ限られていました。権力も資金も持たない一個人が世間に向けて情報を流すこと(ひろく情報を確実に届けられるという意味で)など事実上不可能です。
例えば冤罪を晴らそうとする個人であったり、組織の大罪を世に知らしめようとする従業員などが、ひとりの個人として必死に訴えたとしても、たったひとりの叫び声などは、せいぜい回りの数人に届くだけで、おそらく何も変わらないというのが悲しい現実でしょう。


しかしその権力も資金力も持たない個人にてつもない力を与える可能性のある情報伝達手段が登場し、世界中に張り巡らされています。もちろんそれは「インターネット」です。
例えば今、この時点でグーグルで「国策捜査」「検察」「西松」の3つの言葉で検索すると1万7200件ヒットします。その中にはウケ狙いのウソ情報、デタラメ情報、感情吐露に過ぎない情報なども多数含まれ玉石混合状態です。しかし少なくとも、権力や資金力を持たないたった一人の個人の訴えが数万人、数十万人に届く可能性があるのは間違いないでしょう。
また現在のネットには、目にした情報に対して簡単に意見を書き込むことや、相互に参照し合うことも出来る「ブログ」という仕組みがあり、市井の個人同士が国家のこと世界のことなどを議論する場ともなっています。


ここ数日、各新聞が一面を飾り、テレビのニュースバラエティが垂れ流している「小沢党首問題」の情報を無条件に受け入れ「なあんだ、やっぱり民主党もだめなんだ〜」と嘆息するまえに、上記のキーワードで出てくる玉石混合有象無象の沢山の情報に一度だけでも目を通してみて欲しいと思います。


情報をもって自らの行く先を選んで生きている情報社会の私たちは「情報はそれを流す人の利益のために流れている場合が非常に多い」ことを忘れてはならないのです。