独立FPの独白ブログ

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『ポリティカルコンパス』〜右か?左か?


ポリティカル・コンパスpolitical compass)とは、政治思想の傾向を点数化して二次元座標に表したもの(WIKIぺディアより)ですが、先日私はこのポリティカルコンパス日本語版と称するサイトにアクセスして自分の「右」加減、「左」加減を試して見たのです。


二次元座標のタテ軸は政治思想的価値観で、ヨコ軸は経済的価値観なのですが、結果はなんと、私の位置はほとんど中心点の近辺でした。ダーツの的でいえばど真ん中をちょっとだけ外したあたりであり、政治価値観ではわずかに左より、経済価値観ではまったくの真ん中でした。


私は日頃から「自分自身と家族の幸福を中心に考えつつ、できれば他者の幸福にも貢献できるような人生を歩みたいもの」と考えているし、視野を広げれば「日本は守るべき多くの伝統や文化を有する私の大切な故郷と感じていて、できれば世界のほかの国の幸福にも貢献できるような国にしてゆきたい」と考えています。戦争絶対反対ですが、最後の手段の正当防衛的自衛は止むを得ないと感じます。


戦争映画の「天皇陛下万歳」のシーンには寒気を感じますが、昭和天皇崩御の際には皇居を訪れて記帳をし、その後八王子の御陵をおまいりしたこともあります。
日本の最後の戦争は裁かれるべきものだったと思いますが、第2次大戦の戦勝国が正義だったなどとは全く思いませんし、2発の核爆弾を一般市民の頭上に落とした大国の行為も裁かれるべき大罪と思います。
アメリカも中国もロシアも・・・すべての他国は常に警戒すべきであると思っていますが、仲良く付き合うしかないとも思います。
日本はアジアでリーダーシップを取るべきだと思いますが、唯一の被爆国として平和主義を貫くべきだと考えています。
社会主義思想の理想についてもっと知りたいと思いますが、国民を縛り付ける独裁国家はこの世からすべて消えて欲しいと願っています。


そういう価値観、感性で色々なことを判断している私は、「右でもなければ左でもない」と思っていたので、この結果には正直ちょっと感心してしまったのです。念のため付け加えますが、すべての質問項目についてあいまいな「中庸回答」(どちらとも言えない・・)をしたわけではありません。


政治思想であれ経済活動であれ、多くの人間が共に生きているこの社会にあっては、どんな分野の価値判断に関しても「右なのか左なのか」だけでは済まない事象だらけなはずです。どっちなのかはっきりすることだけが正しい姿勢であるかのような言い方をするのは、それ自体がインチキあるいはあまりにも底が浅い感覚であると思うのです。


思えばモノクロ映画にだって実は濃淡があり、「白か黒」の2色だけではないのです。濃淡を議論せず、お前はどっちなのだ、と突き詰めてしまうやりかたは「戦争反対=非国民」の超単純発想とどうしても結びついて見えるのです。
(最近は大企業優遇の政策を改め、庶民の暮らしを守れと発言するエコノミストはすぐに「ヤツは共産主義者」だなどとレッテルを貼られたりしてビックリします。)


「先の日本の戦争が侵略戦争だというのは濡れ衣だ」と公言した例のオジサンは「日本が良い国だと言うと怒られるのはおかしい」なんていかにも「良いか悪いか」「白か黒か」の超単純発想らしい言い方をしています。これでは事情が緊迫した場面では「やるかやられるかじゃあ!」などと雄たけびを上げてミサイル発射を指令してしまいそうではないですか。
第一、あの論文はいろんな文章の切り貼りではないかとの批判に対して「私は忙しいので歴史を細かく分析している暇など無い」と堂々と仰られた。驚愕します。
このような方が現代日本の国防の中枢に鎮座していたのだという驚くべき状況が日本の現実なのです。


フウ〜、こういう話は本当に表現が難しい! このようなことを皆がもっとフランクに、緊張せずに語り合える世の中が正しいと思うのですがねえ・・・・。