独立FPの独白ブログ

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自分で考えるための読書(4)〜日本再生の提言

長年憧れであり続けたアメリカがブッシュ政権発足以来、特に9.11以降はどうも暴走しているようだと感じはじめたものの、自由尊重だ市場開放だ規制緩和だと、言われるままにアメリカ属国化してしまい、大事な大事な日本らしさ、日本人の魂、日本人の誇りを忘れてしまいそうになっている自分たちにようやく気付いて呆然としている。


そんな空気が全国民に少しづつ浸透し始めたここ数年ですが、私の頭の中では「ではどうすればよいのだ」という疑問が増大して、その答えを求める中で見つけたのが、愛と良心のジャーナリスト内橋克人氏の「もうひとつの日本は可能だ」でした。


数十年前からアメリカを中心とした北半球の先進諸国による南半球への経済的侵攻を批判し続けているフランス人ジャーナリストである、スーザン・ジョージの「もうひとつの世界は可能だ」という主張になぞらえて書かれた懇親の「愛国書」です。もちろん神話ベースの精神論的国家論などとは無縁の現実的なまっとうな日本再生論考の書です。


グローバリズムだけが正義であるかのごとき戦略的宣伝を無批判に受け入れることで、どれほどの大切な財産が失われてきたかを痛烈に批判していると同時に、この本では、その過ちに気付いて、大事なものを取り戻そうとする動きが現実におきていることにも焦点をあてて、今後の日本の進むべき方向もかなり明確に提示してくれています。


もう、よき日本は消えてなくなってしまうのでは、という恐怖から抜け出し、よし、それなら私も私なりに日本の再生のために、ほんの少しでも意義のあることをしてゆこう、なんてことを本気で考えさせてくれた、私にとっての救いの書であります。文庫になって手軽になりました。必読です!



もうひとつの日本は可能だ (文春文庫)

もうひとつの日本は可能だ (文春文庫)