独立FPの独白ブログ

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自分で考えるための読書(3)


「拒否できない日本」でウロコが剥がされて以来、規制緩和という名目で日本のあらゆる分野で対米市場開放が進み、もっと言えば構造改革という看板のもとで日本の米領化が着々と進められているということを知って以来、これは知らなかったでは済まされないという思いが日々募るのでした。


9.11同時多発テロ後のブッシュの数々の暴言の中でも最も印象に残ったのは、「これは宗教戦争だ!」と言い切ったあの驚くべき戦争宣言でした。まるで狂った独裁者を皮肉ったパロディ映画のような状況が、目の前の現実として起きているのだという恐怖を味わったものです。あの時から、アメリカが早く悪夢から目覚めて欲しいと思い続けたのですが、彼らの狂った状況は何年も続いていしまったのでした。


アメリカとは何なのだ、なぜ日本も戦争に加担するのか? グローバルとは、自由とは何か、戦争は無くならんのか、国連てなに、国家の意味は・・・、もうどこから手を付ければ良いものかが皆目見当が付かず、何を読んだらよいのかを知るヒントを得たいと考えて思いだしたのが、いつもラジオ番組で私に目からウロコの感慨をもたらしてくれていた宮台真司都立大助教授(当時)のことでした。(今は教授)


そして、数ある宮台本の中でも「これから読み始めてくれれば」と自ら表明しているその名も「これが答えだ」から始める事にしたのです。
人間は「社会的動物」であり、人間のやること考えることは社会との関わりに関連して見なければ何も判らない。社会のあらゆる出来事、状況、仕組みには、ウラもオモテも有り、正義も悪徳も共存し、ウソと真が同時進行するわけの分からんことだらけです。そうしたわけの分からないことについて次々に涌いてくる疑問に対して、いちいち、まともに、まずまず分かりやすく答えてくれるのが宮台先生なのであり、その「答え」をギュッと煮詰めて並べてくれているのがこの変な本です。


社会学者というのは何でもかんでも知っているのかと驚くと共に、すべてのことは繋がっているのだということを知らしめてくれるのが社会学ということでもあるようです。自分で考えられるようになるための私の読書航海はここからスタートしたのです。私の宮台本は現在11冊を数えるに至っていますが、これからも読み続けるでしょう。宮台さんには感謝してもし切れません。