独立FPの独白ブログ

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バカで浮気で無責任

「過激な表現使った」と釈明・経産相、北畑次官の投資家批判で 

甘利明経済産業相は8日の閣議後の記者会見で、北畑隆生経産事務次官が講演会で株の売買を短期で繰り返す個人投資家を「最も堕落した株主」などと批判したことについて、「次官は講演を盛り上げようと、若干過激な表現を使ったと思う」と釈明した。次官から「慎重さを欠いた」との陳謝を受けたことも明らかにした。
 一方で、経産相は「断片的なとらえ方をされて誤解を生んだ」部分もあると指摘。主催者側が全体の講演内容を公表し、誤解を解くことが必要だとの見解を示した。これを受け、講演会を主催した財団法人経済産業調査会は不適切な表現を除いた講演録を公開した。(9日日経)


更に別の新聞記事抜粋を見てみると・・・


【北畑氏はデイトレーダーについて「経営にまったく関心がない。本当は競輪場か競馬場に行っていた人が、パソコンを使って証券市場に来た。最も堕落した株主の典型だ。バカで浮気で無責任というやつですから、会社の重要な議決権を与える必要はない」と発言。デイトレーダーに適した株式として、配当を優遇する代わりに議決権のない「無議決権株式」を挙げ、上場解禁を唱えた。】・・・・だそうです。


実はこのニュースを初めてラジオで聞いた時に私は「うんうん、そのとおりだよね」とうなずいたものでした。
「バカ」は別としても(デイトレイダーがバカであるという論拠は多分ゼロでしょう。)、株式投資を企業の資金調達手段という面から見れば「浮気で無責任」は真実であるし、そういう評価についてもまったく問題は無いように思えます。議決権を与える必要は無いというのもうなずけますよね。言い方はともかく・・・。


しかし、堕落した株主云々・・・というのはやはりあまりにも軽率なご発言でしょう。
たしかに企業にとって迷惑な存在であるかもしれませんが、「自由」を原則とした資本主義システムの中の一要素としては「浮気な投資家」の存在は排除できるはずがありません。
そうした「浮気で刹那的で不安定な投資家」も含めて広く一般から投資を募ることは「リスクをとりながらリターンを求める」市場主義の原理原則の端的な現れでもあります。こういう不安定さが自由さと表裏一体の必然であるわけですからね。


安定的で確実なガチガチの投資を求めるのなら極端なハナシ、「共産主義」になってしまうのです。
それにしても、「バカで浮気で無責任」というのは、あなた方の世界のほうにゴマンといるのではありませんか…といやみを言いたくなりますよねええ。
国を自分の「メシの種」としか考えていない官僚連中を何とかしてよ!!