独立FPの独白ブログ

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■年末年始TV考

昨年の年末は最終週の最終日まで仕事が収まらず、我が事務室の大掃除と書類の整理整頓も4分の1ほどを残してしまいました。とは言え暦のラッキーにも恵まれて、マルマル一週間ほぼ完全休暇に近い休養を取らせてもらいました。


人混みには滅法弱い私としては、ガキの頃から年末年始は自宅でダラダラというのが基本です。ダラダラ過ごすにはやはりテレビは欠かせません。
若手から大物まで流行歌手(死後かな?)が一堂に会して持ち歌を競い合う「紅白」はそれなりに楽しみだったし、普段はあまりお目にかかれない歌手や俳優さんやタレントたちのかくし芸に素直に感心したり、なかなか観に行くことの無い寄席の華やいだ雰囲気を自宅でのんびりと味わえる・・・といった具合で、年末年始のテレビ番組は大変に存在価値の高いものでした。


しかし、ここ10年ほどでそんな感覚はすっかり無くなってしまいました。年末年始のテレビにワクワク観などまるでありません。
昨年末はとうとう「紅白」を1秒も見ることはありませんでしたし、除夜の鐘中継の2時間ほど前に年越しそばを食すことなく寝てしまったし、元日の朝から夕方までダラダラ続くお笑い番組も観るには観たものの、観続けるのはせいぜい2時間が限度、かくし芸もまったく観ずに過ぎてしまいました。


思うに、1月から12月までのべつ幕無しに年末特番やお正月番組を流しているような感じのテレビだから、年末年始にわくわくしないのでしょうね。(ほとんどのバラエティの背景はいつもキンキラキン!)
ただし、それでもやはり「家にはテレビはありません!」というほどのハイレベルにはまだまだ到達し得ない下世話人間なので、ぶうぶう言いながらも結構観たわけです。


そんななかで結構楽しめたのが29日夜フジテレビで放映された『人志松本のすべらない話』でした。(録画しておいて正月2日に観たのですが)
これは非常に面白かった。ゴチャゴチャ並べる形容詞は思いつかない、ただ、面白かったのです。


お笑い芸人の私生活で「現実に起きたおかしなこと」を一人一人が取り上げてキッチリと面白おかしく真面目に披露するだけのこの企画は、「余計な演出がまったく無い」ことと「芸人達が純粋に話術を駆使する」真剣さと「事実は小説より奇なり」の原理ゆえのものでしょう。


スポーツもお笑いも芸能も事件事故も社会問題もすべての分野で「余分な演出無し」を貫いた番組を制作することが、実は今のテレビ界最大の課題なのでは、なんて思ったのでした。人間はそのままで充分に可笑しくてコワくて魅力的なのですね。