独立FPの独白ブログ

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■時々読みたくなる「コン・ゲーム」


フェイク (角川文庫)

フェイク (角川文庫)


ベストセラー「Cの福音」で有名な楡周平さんのコン・ゲーム小説「フェイク」を読んでみました。「コンゲーム」とは取り込み詐欺、信用詐欺の俗語から来ている言葉ですが、ミステリの世界ではひとつのカテゴリーとして確立していますね。


古くは「スティング」最近ではレオナルド・ディカプリオが詐欺師を演じた「キャッチミ・イフ・ユ−・キャン」などのように、映画の世界でも詐欺師の物語は少なくありませんね。
詐欺とは少し違うけど「スパイ大作戦」なんてのも「コンゲーム」的面白さ満載の人気テレビドラマでしたね。スパイ大作戦の本格リメイク映画と紹介されたトム・クルーズ主演のM・Iはそういうコンゲーム的要素が殆ど無くてガッカリしたものですが・・・。その意味で騙された??


「フェイク」はこの言葉自体がごまかすとか騙すなどの意味ですから、この小説もモロなわけですね。学生時代にバスケットボールをやっていた私としては、フェイク、フェイントがうまくできると言うことが大いに武器となることからも、この言葉には犯罪行為というよりも「巧みである」というようなプラスのイメージを抱いてしまうのです。
そして「コンゲーム」と聞くとそれだけで読んだり観たりしたくなり、このフェイクのほかにもいくつか気になっている小説が私の読書予定リスト中で順番待ちとなっています。


さて年末年始で読み終えた「フェイク」です。銀座の高級クラブに新米ボーイとして就職した「僕」が、その店にひいき客を引き連れて移籍してきた超やり手の若いママから、ある仕事を依頼されるところからハナシが急展開して・・・・というお話です。
ひと言で言えば、気軽に読めて、且つ銀座高級クラブの世界の裏情報も知ることが出来る、お買い得なエンターテインメントでありました。銀座の情報は私には完全に不要な情報ですが・・・
次はこの人のデビュー作を読んでみようと思います。