独立FPの独白ブログ

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■静かに燃えたドラゴンズ

特に大ファンということではありませんが、落合監督については選手時代から尊敬の念を感じています。
日本一になったから言うわけではありません。(なんといっても三冠王×3回の偉業を果たした大選手!)
巨人に入団したときには、あの落合がなんで巨人なの?・・と、当時恥かしながら巨人ファンだった私ですら違和感を覚えたほどにこの人は常に反権力、反主流のイメージを抱かせる反骨の野球人と感じていて、私にとってはそこが最大の魅力でした。


大学野球部に入部直後に、野球そのものとは無関係な旧泰然とした体育会系の理不尽なしきたりに嫌気がしてさっさと退部してしまったのだというエピソードを聞いてから、面白い人だなあと特に好意を抱くようになったと記憶しています。
テレビやラジオでの解説者としての落合氏も大変に奥の深い分析、理論的な説明に感心することも多く、。この人は世間に媚びることの無い無愛想な不器用なそして野球に関して真に真面目な人なのだと思うようになりました。


2年ほど前のプロ野球選手会ストライキの際に、チームの代表として出てゆく選手に頑張って来いと声を掛けたというエピソードにも私はえらく感動したものです。落合監督は野球を知らない経営陣から選手たちを守るという姿勢を貫いて日々を送っていると想像しています。ある意味で現場管理者の鏡ではないでしょうか。


札幌が第2の故郷であることから今年も日ハムを応援していた日本シリーズでしたが、第3戦の中日の2勝目を見た時から、今年は諦めたほうが良いと思い、50数年ぶりの日本一だという中日の優勝でOKと思うようになりました。
昨年の屈辱を晴らしたいという強烈な思いを秘めていたであろう落合監督の、勝負にかける様々な駆け引きや作戦や戦略の一端を感じられる場面や言動が多く見られました。


その強烈な熱意が伝播したように見える中日のメンバーと、昨年日本一と今年のシリーズ進出でもう十分に満足してしまったような日ハムとでは、その熱意において勝負はついていたのかも知れません。いかに守りのチームとは言え、日ハムのあのとんでもない貧打では、たとえダルビッシュが3人いたとしても優勝できませんよねえ。


完全試合直前での山井投手の交代采配について怒っているひとが結構いるようですが、そういう人達は、あの場面の色々なやり取りについて知った上で言っているのでしょうか? 誰だって「完全試合」という記録のすごさは知っているはずで、その上での監督の決断にはそれ相当の理由があるはずでしょう。落合は冷血だの勝ち負けだけの野球なんでつまらないだのと吼える輩の感覚には参ってしまいます。まあ色々な見方があって良いわけですけれど。


どういうわけか全体的に地味な感じが否めない中日の優勝でしたが、真剣勝負の1年間のシーズン最後の試合の後では、沢山の選手たちの色々なドラマが垣間見られてやはり感動的な場面となるのです。


どうも今日は思いをうまくまとめられません。落合さん、おめでとう! ということです。