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独立FPの独白ブログ

この世界を少しでも美しい姿で後世に引き継ぎたい!

■日本の夏〜終戦の夏


決定版 日本のいちばん長い日 (文春文庫)

決定版 日本のいちばん長い日 (文春文庫)

関東はなかなか梅雨が明けませんが、もう少しで本ちゃんの夏です。
日本の夏〜と言えば・・・金鳥の夏・・・と応じてしまう軽い私です。8月が誕生月だということもあるのか、私は4つの季節で基本的に夏がいちばん好きです。
幼い頃は単純に「さあ海だプールだ行楽だ、なによりも長い長い夏休みだああ」という開放感オンリーな感覚だったわけですが、どういうわけか歳を重ねるごとに夏という季節への思いが少しづつ変化していることを感じます。


ここ数年は日本でもっとも悲惨な戦争が終わった夏から何年目の夏・・ということを強く思うようになってきました。
原爆投下の夏、玉音放送の夏、終戦の夏、そしてお盆の夏です。私達の親やその親たち、親類縁者、友人知人に関わらず沢山の先輩たちが憔悴のどん底に突き落とされ、或いは地獄の苦しみから這い出てきて、或いは運悪く新たな地獄に引きずりこまれた、暑い暑い夏です。


すべての日本人は夏が来るたびに、あの夏に想いを馳せる必要があると思います。そういう意味でも、日本の歴史教育はあの夏から教え始めるべきだと思います。そういう私も恥ずかしながら、戦争が主題の小説や評論などにはほとんど触れずにこの年齢まで来てしまいました。戦記ものは戦争美化の危険なものと根拠無く思い込んでいましたし、日本史が不得意科目となってしまった高校時代の苦手意識を引きずって、昭和史の本もほとんど触れないままでよい歳になってしまったのです。


そんな情けない私にとって、昨年「父親たちの星条旗」、今年初めの「硫黄島からの手紙」の2部作をロードショウで観たことは非常に有意義だったと、今ではクリント・イーストウッド監督に感謝しています。
たぶんその影響もあって、また戦前戦後の日本の思想の流れに興味を覚えたこともあって、先月に読んだ「ソ連が満州に侵攻した夏」に続いて半藤一利氏の「日本のいちばん長い日(決定版)」を読みました。陸軍の暴走、海軍との軋轢、軍と政治化との関係、戦争終結の困難さ、そして昭和天皇のこと・・・これまでテレビの特番などで断片的に見てきただけだった終戦直前・直後の日本の混迷について整理して見せてもらったという感じです。面白いと言うよりも、半藤さんには「ありがとうございます」と言いたい気分です。


「戦争を知らない子供たち」である私が、日本の戦争の真実を知ろうと思い、戦争と自分との関係について考えようとする大きなきっかけを作ってくれました。
この本に限らず、全ての人にこの夏、戦争の本を少なくとも1冊は読んで欲しいと思います。


そう言えば、今の日本の総理も戦争を知らないのでした・・・・。