- 出版社/メーカー: ポニーキャニオン
- 発売日: 2005/03/02
- メディア: DVD
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当時高校1年生くらいだった息子がロードショーを観てきて(誰と行ったのかは不明だ)「感動したよ。ちょっとキツイけどね。」と感想を漏らした「グリーンマイル」は、ずっと気になりつつも少々重そうなテーマにしり込みしていたのですが、先日やっと勇気を出してDVDで鑑賞しました。
途中で「こういう話はS・キングの原作っぽいなあ」と思ったのが当たっていてうれしかったけれど、映画はちょいと悲しい、切ないお話でした。しかし、ただ悲しい、切ないということではなく、途中にちょっとした笑えるシーンもちりばめられ、人間同士の心の触れ合い、固い信頼による結びつき、正義と悪徳のせめぎあい、神に対する信頼と疑惑、などなどいろいろな要素がゴチャマンと詰め込まれていて、かなり変わった映画だったように感じました。
もともとの設定自体に無理があったりもして、人間の罪と罰を扱ったファンタジーというよりも、ハリウッド版の戯画的お芝居なのでしょうか。ある意味では歌舞伎や落語のようなカルカチュアライズされた世界なのだと思えば、無理な設定や無茶な振る舞いも許せるというものでしょう。
私の場合、あきらかなフィクションとして見せるのではない現実的な映像と、不思議で幻想的な展開とが交じり合う映画を観ると、少し混乱してしまう傾向があるようです。「これはSF」と思って見始めるのと、リアルなドラマと思い込んで見始めるのとでは感じ方が変わってしまうことがあります。これは「ビッグフィッシュ」を見たときににも思ったことですが、まだまだ修行が足りません。もっと沢山映画を観ないといけないのでしょう。