独立FPの独白ブログ

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■おかしいのは政治家だけじゃない


「生む機械」発言からほんの1週間で今度は「結婚&二人出産=健全」と、これまた問題発言を繰り返した厚生労働大臣先生であります。本人にはどうやらあまり自覚が無いようで、まあ、大したことではないというのが本音なのでしょう。
このように多様な価値観を無視する、少数派を軽視する、人生感、家族観を数値に置き換えることでしか語れない、こうした体質の人間が、難題を抱える厚生労働行政のトップにいることが全く不適合であるというのが反対勢力の大体の理屈のようです。まことにそのとおりだと思います。


しかし、そもそも国会議員に、幅広い社会認識や深い教養と、それらに裏付けられた世界観、社会観、人生観をもって国民の幸せを追求するという崇高な仕事を期待することに、そもそも無理があるのであって、今の政治化の人達にそのような高いレベルを要求するなど空虚な妄想でしかないのではありませんか。


しかし、忘れてはならないことは、政治は国民を映す鏡であるということです。権力者が何事も勝手に決めてしまうことは出来ないような仕組みに(一応は)なっている(一応の)民主主義国家においては、政治家のレベルは国民のレベル、民度の反映であると私は思います。
相次ぐ閣僚の不祥事は実に低レベルであり、その閣僚を適材適所などと言って選抜した総理大臣はそういう人なのであり、そして、その人を「圧倒的な支持率」で本当に首相にしてしまう流れを作ってしまったのは我々ニッポン国民なのです。まあ、それでも独裁政治家よりは何ぼかましではないかと思っていますが・・・。


思えばつい最近までサラリーマンの世界でも、女性社員は寿退社するのが普通であって、結婚後も職場に残る女性は図々しいなどという感覚でいたのではないでしょうか。実は今でもこうした考え方の男はまだまだ結構多いのではありませんか。自信の無さから女を非常に恐れ、その結果として男尊女卑という仕組みを作ってしまっている日本の男社会は悲しい限りです。


少子化の根本原因を作り出しているのは、こんなおかしなニッポンを思考停止のまんまでさまよい続ける我々自身であることをこの際、しかと思い起こしましょう。
大臣や役人や教師や経営者やマスコミに責任を押し付けるのは見当違い、しつこいようですが、政治は国民の鏡と心得ましょう。