独立FPの独白ブログ

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■保険金不払

今夜のNHKクローズアップ現代は、今年各社が処分を受けた損害保険会社の保険金の不当不払い問題でした。
この番組は時々世の不正やゆがみに非常に鋭く迫り、裏を抉り出して見せてくれることのある良い番組です。
(・・・でしたと言うべきかもしれません、最近どうも鋭さに欠ける感じです)
しかし今日の医療保険の不当不払問題についての情報はどうも中途半端で、よくわからない部分が多いと感じました。


例えば「保険会社に対して保険金請求をしている病気とは直接因果関係の無い過去の病歴を理由として支払いを拒否している」のはとんでもないことだ、という指摘がありました。
一般に契約者の側に告知義務違反となるような「事実の不告知」があった場合に、それを理由に支払いを拒否することがあります。告知義務違反に対して契約を解除することは、一定の要件のもとでは保険会社としての正当な行為です。そのこととの関係が良くわからないままに話しが進んでしまっていて、私には事実関係が良くわかりませんでした。


保険会社の名前がポンポンと画面に大写しで出てきたり、元保険代理店というおじさんにあまりにひどいいい加減な契約の実態を告白するシーンなどを見ていて、なんとなく保険業界を指導する立場である国や監督官庁へおもねっているかのような印象を受けました。多分これは私の偏見なのでしょうが、最近のNHKは国や政府の広報担当放送局としての役割を強化しつつあるように感じてしまいます。


それはそれとして、私は今日の番組で指摘されたような「あってはならぬこと」が、現実には少なからず起きていることを知っていますし、だからこそ、お客さんの権利を守るまともな保険代理店が必要なのだと思って仕事をしているつもりです。「とんでもない保険屋」の側に自分が落ちてしまうことが絶対にないように、気を引き締め直すしかありません。