独立FPの独白ブログ

この世界を少しでも美しい姿で後世に引き継ぎたい!

■戻ってきたかぐや姫

2006つま恋コンサートの総集編をNHKのBSで観ました。(DVDに保存)
かぐや姫のステージは平均49歳の3万5千人のオジサンとオバサンを「あの頃の思い出」に徹底的に浸らせてくれる演出に終始した完全なる「リメイクコンサート」だったようです。

総集編の内容は実際のステージの半分くらいの時間ですが、あの曲やらないかなと思った曲はすべて演奏したのではと思えるような大サービスだったことは分かります。あれはやらなかったんだろうか??と疑問に思った「あの曲」はなんとアンコールにとってありましたし、第2回目の黄昏〜夜に向かってのステージではバックなしの3人だけ、アコースティックのトリオであるかぐや姫を再現してました。
誰もが知っている伊勢正三のギターフレーズもたっぷり鳴らし、途中からアコースティックギターの「神様」石川鷹彦まで加わって、徹底して「あの頃」のフォークを堪能させる演出です。


これほどまでにあの頃の再現性にこだわるのかとちょっと不思議に思うほどでしたが、その理由は実は単純なものでした。
かぐや姫というバンドは我々の世代(…のフォークファン)にとっては決して忘れられない強烈な印象を残していますが、思い出してみれば、なんと3年半しか活動していなかったのです。(誰もが知っているメンバーの第2期かぐや姫のことです。 しゃあららあ・・・というのは別です)


活動中に連発された大ヒット曲はかぐや姫が解散して10年、20年、30年経った今でも多くの普通の人達にも親しまれています。例えば家族同士が集まってのキャンプの夜などに一本のギターを囲んでは、神田川、22歳の別れ、名残り雪などを大合唱したことのある人は少なくないでしょう。そんなかぐや姫ですが実は3年半だけのバンドだったのですね。


つまり、かぐや姫とは「あの頃」のバンドなのであり、30年後の今、再結成されたかぐや姫もやはりあの頃のバンドなのでした。ここが、デビュー以来今日までずうっと現役シンガーであり続けている「よしだたくろう」→「吉田拓郎」との大きな違いなのです。
そこをよく分かっている高節さんは音楽性だの時代性だのとは無関係に「あの・かぐや姫」を徹底して再現する演出で「同窓会コンサート」を盛り上げてくれたのでした。「盛り上げようぜ」を連発しすぎで少々気になりましたが・・・。
拓郎の「野の仏」にも出てくる高節さんはやっぱりやさしいひとなんです。


・・・拓郎さんのことはまた明日といたします。